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2005年7月 8日 (金)

テロはなぜ起こるのか

ロンドンで悲惨なテロ行為がなされた報道に接した。本当に困ったことだ。事件の背景は現在のところ、はっきりわからないが、イラク戦争の影が見える。流風はテロ行為そのものは認めないが、なぜそのような行為が生じるのか少し考えてみたい。

一般にテロ行為にも原因がある。何も理由なくテロ行為は起こらない。テロはどちらかというと弱者の選択といえる。強者に仕掛けられた強権外交あるいは戦争行為に対して最後の手段として用いられる抵抗するためのゲリラ戦法といえる。

米国の9・11といい、今回の英国のロンドン・テロの要因は米国の外交の戦略のまずさと性急さに根本原因があるように思う。ロンドンが襲われたのは米国に追随して、イラクに軍を派遣した英国に対して(*追記)、「坊主にくけりゃ、袈裟まで憎い」ということだろう (もちろん、裏読みすれば、英国がイラク撤兵協議を始めたという別の理由もあるだろう。ここでは、そのことは述べない) 。

米国は以前のブログでも述べたように民主主義の輸出に基本的政策がある。民主主義は確かに比較的良い制度だけれども、それを相手の事情を十分聞かずに無理やり押し付けるやり方は問題が生じやすい。米国外交とうまくつきあえる国はよいが、プライド高い国は自国の主張をし、そこでぷつかる。そこで短気な米国はすぐ戦争をしたがるいつものパターンである。

さて、日本としては、どう対応するか。答えは簡単である。基本的に海外に自衛隊を派遣しないことである。派遣するのは湾岸戦争のように、あきらかな侵略行為に対してのみで、国連決議のある場合だけ役割を限定して許される(*注)。

そういう意味では、現在イラクに派遣している自衛隊は早急に撤退するのが望ましい。日本がテロの巻き添えになる必要は無い。米国には地道な宣伝活動と「待つ」ということを教える必要がある。あらゆる国は内部から崩壊するものだから。

*注

ただし、今まで通り、武器を使わない復興支援主体。戦争自体には、直接関わらない。なぜなら、両者に「正義」は存在するから。

*追記

テロを招く要因として大きく整理すれば、次のようになる。

一、大国の「正義」の取り扱いを誤った外交ミス。例えば、理不尽な押し付け外交。要するに、「正義」とは、どの勢力にもあるということを忘れると、間違った判断を下す。

二、対象国の統治の問題で、内戦に発展する場合。かつての日本が、そうであった。「明治維新」は一種のクーデターと捉えられる。そこでは、テロが実際発生している。

三、文化の異なる人種の入り込み(移民等)で、対象国が彼らの扱いを誤った場合。現在の欧州。

四、強権的国家主義に疲れた人々が起こす場合。

他にもあるかもしれないが、概ね以上の通りと考えられる。

*平成20年9月11日追記

残念ながら、日本も、テロの対象になりつつある。「ブッシュ十字軍」に従い、イラクに自衛隊を派遣し、インド洋に石油供給のため、自衛艦を派遣することをしている。これは彼らの感情を逆なでする。従来、日本に好意的だったアラブの感情も微妙だ。歴史的には、「十字軍」が何だったのか、為政者は学ぶ必要があろう。基本的に仏教国の日本が関与すべき問題ではないのだ。

*平成25年1月22日追記

今回起ったアルジェリアのテロは、本来のテロとは異なる。明らかにギャングテロだ。それは大義がないことから明らか。彼らの黒幕は、西欧新自由主義者と言われる。つまりテロを利用する集団がいるということだ。西欧新自由主義者は資本市場等の乱高下を狙っているのだろう。

*平成27年1月12日追記

フランスの風刺週刊紙「シャルリウブド本社」銃撃事件の背景は複雑なようだ。単純に弱者のテロとは言えない。そもそも「イスラム国」問題も、イスラム教に対して悪いイメージを植え付けたい欧米に作られた作為的なものとも考えられるし、今回の事件も、その流れとも捉えられる。少なくとも、中東諸国は、かつて英仏が分断したように、欧米諸国に付け込まれているのは確かなようだ。事件を起こして、誰が一番得をするのか、裏まで考えないければならないのだろう。

*平成27年2月1日追記

「イスラム国」に日本人人質2人目の犠牲が出た。理由は、いろいろあるだろう。「イスラム国」、日本、ヨルダン、それぞれの思惑、欧米諸国の思惑が絡む。現在、「イスラム国」を牛耳っているのは誰だろうか。案外、実質リードしているのは欧米人であろう。内情は複雑で、一般人には、なかなか理解しずらい。ただ、言えることは、少なくとも死の商人や金融投資家が絡んでいることは確かなようだ。日本政府は、それを踏まえて、慎重に対応する必要がある。また国民も感情的にはならない方が賢明だろう。

*平成27年11月15日追記

今回は、パリ同時テロで多くの被害者が出た。「イスラム国」が犯行声明を出している。現況、「イスラム国」がフランス内部にいる移民の不満勢力を動かし、犯行に及んだと推定される。事件に巻き込まれた一般人の方は可哀想だ。テロを起こしたところで何も解決しない。フランスの内政・外交にも問題があるのだろうが、テロを起こす土壌が長い年月をかけて醸成されてきたと言える。しかしながら、テロは誰も幸せにしないことは確かだ。

*平成28年3月24日追記

今回は、ベルギーでイスラム国によるテロが実行された。多くの一般人が犠牲になっている。日本人も重症のようだ。このテロは、パリのテロの流れを引き継いでいるようだ。ただ、要因は、複雑で、ベルギーの施政も影響している。移民を便利遣いし、いつまでも国民として認めなかったことへの反発もある。テロが長い時間をかけて、醸成されてきたという指摘もある。そこにイスラム国が付け込んだということだろうか。

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