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2006年2月21日 (火)

中国の脅威とは

民主党の前原代表が中国のことを軍事的に脅威と言っているらしい。外交交渉の席で“脅威”を駆け引きの手段として用いるのは、一つの便方かもしれない。確かに中国は軍事費を拡大させており、質レベルでも上がっていることは否めない。

それに中国は侵略と被侵略の歴史を持つ。日本とは海を隔てているため、漢民族に侵略されたことはないが、元には侵略を受けた(水際で堰き止めたことになっているが)。日本が将来、中国に侵略される可能性は絶対ないとは言えないかもしれない。

ただ中国には中華思想があり、それからすると、本来侵略は目指さない。但し、侵略されたら、侵略し返すという歴史はある。そういうことは将来の想定としては、あるかもしれない。だが、軍事的脅威だけが脅威だろうか。一般には、脅威とは、次のことが考えられる。

①敵対的軍事的脅威~領土・領空・領海などの侵犯・侵略
②敵対的政治外交的脅威~敵対的プロパガンダなど
③競争的経済脅威~市場における競争者
④エネルギー多消費・環境破壊脅威~隣国なので影響を受けやすい
⑤拡大的文化脅威~いわゆる文化侵略
⑥中国国家崩壊的脅威~政治的混乱による難民含む
⑦犯罪拡大脅威~犯罪の広域化・ネットワーク化

民主党の前原氏の指摘は、①のみを指しているように感じる。だが、中国を脅威というなら、真の脅威は13億人という人口(実際は15億人ともいわれる)だろう。米国が言う中国の脅威はそのことであろうと推測している。民主党の前原氏は、それを狭く理解していないか。それなら問題だ。

その辺は、米国はよく考えていて、戦略的競争者と言いつつ、米国市場を中国に開放し、逆に呑み込もうとしている。また今年の一般教書では脱石油も打ち出したが、これは将来のアジア戦略も絡んでいると見る。

日本としても、矢鱈、脅威を国民に煽るだけでなく、現実的な課題の解消方法を中長期に亘って提案する努力が政党には求められる。それには、米国のアジア戦略を注視し、それに沿った中国戦略が求められるだろう。そして、中国とは多方面の人材交流に基づき、共同の未来戦略が欠かせないと思う。

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