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2006年6月16日 (金)

陳進展

兵庫県立美術館で開催されている『陳進展』を鑑賞してきた。台湾美術界の足跡を残された方で、日本の植民地下の時代に日本に留学して、日本画を学ばれたようです。

日本の和服姿も初期は描いていたものの、その後は、台湾人としてのアイデンティティーに基づく絵画を描かれた。だから、日本画でもなく、中国画とも異なるものになっている。それは「台湾画」というべき「陳進派」を最初は無意識に形成しようとしたのかもしれない。

さて、その絵はというと、日本画法を取り入れながら、中国服を着た台湾の女性のモデルが非常に多い。そして皆、遠くを見通すような強い眼差しである。

すなわち、日本画の人物像は、相対的に伏目がちにしたものが多いが、陳進氏の絵は直視したものが多いのだ。そのように心がけたのかもしれない。だが、その直視にも高い品性を感じられるのは戦前の日本画の影響を受けているのかもしれない。もちろん台湾の上流階級育ちの影響もあると思うが。

また別の特徴として、モデルをそのまま描いていない。モデルとは全く違う絵になっている。彼女の姉をモデルにしても、美人の姉とは違う顔つきになっている。どちらかというと、本人の自画像に近い(『悠閒』)。これは全ての絵に言えるのではないか。モデルに全て彼女自身を投影しているように感じる。

それに女性らしく、指輪、腕輪、イヤリング、ブローチ、ネックレスを描かれており、また色彩のバランスにもきめ細かく配慮されている。子供と一緒の絵は、母親が子供に細かく配慮している様子が描かれている。こういう点は女性ならではのことだろう。

陳進氏が日本に滞在中の、日本画も紹介されており、まずまずの展覧会である。

*『陳進展』 前期     開催中~7月2日(日)まで  後期 7月4日~7月23日(日)

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