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2006年9月29日 (金)

陰陽道と予見

誰でも、未来のことはともかく、将来のことは知りたがる。女性が夢中になる占いもその一つだろう。結局、自分の運命は、現在の自分自身が関わっているとわかっていても、将来のことを少し覗いてみたい気がするのはわかるような気がする。

さて、安倍首相の「安倍」と言えば、少し前にブームになった安倍晴明をむしろ思い出す。首相の家系も古いそうだから、陰陽道の流れを汲むのかもしれない。非常に単純な発想だが、今回は、従来あまり関心のなかった陰陽道を少し取り上げてみる。

陰陽道は、日本において体系化されたもので、「古代中国の陰陽五行説の思想に基づいて、天文・暦法・占術などの学問的なものから、天人相関思想による祥瑞災異などの思想、占術・祭祀に至るまでを包括した」ものらしい。

すなわち、大宝律令で定められ、地相と卜筮(ぼくぜい)で占ったのだ。現代風に言い換えれば、当時の自然科学の知識と予知能力の合体されたもので将来を予測したのだ。

また、陰陽道は、現実に、今でも日本文化として、我々の生活に密接に関連している。例えば、春や秋の七草、節分、雛祭り、端午の節句、七夕、八朔、重陽の節句、七五三、大祓えなどは、陰陽道の影響があるという。私達も、知らず知らず何らかの影響を受けているのだろう。

ところで、安倍晴明は陰陽師として有名だが、賀茂氏一族も同じく、陰陽師として有名だったらしい。実は賀茂忠行は安倍晴明の師なのである。彼の息子の賀茂保憲は安倍晴明と同様、有能な陰陽師だったようだ。

『今昔物語』を読むと、彼の幼少期の頃のことが記されているが、「子供時代に鬼神を見ている」とある。それを知った親の賀茂忠行が、必ず大成すると確信し、知っていることを全て教え、陰陽師として仕込んだようだ。そういう能力というものは、子供時代に既に備わっているものらしい。

それにしても、トップと言われる方々も、陰陽師のように、見通しが読めたらいいのにね。最終的な判断を、そういうものに頼って欲しくないけれど、頼る政治家や経済人もいるようだ。少し危いが、迷った時の気持ちとしては、祈るような気持ちになるのはわかるような気がする。

しかし、呪術や占術というものには、知識に加えて、見えないものを見るという意識が強いのだろうが、使い方に限界がある。そういうものは、極限で判断するという修羅場を経験しないと身につかない。

そして言えることは、己を空しくする、すなわち自分を捨てられるか、ということだろうか。そうすることによって、初めて、見えないものが見えてくるかもしれない。そうして初めて、正しい予見ができるのかもしれない。

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