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2006年11月23日 (木)

王昭君と似顔絵

                  『王昭君』     李白

                   昭君玉鞍を払い

                   馬に上って紅頬啼く

                   今日漢宮の人

                   明朝胡地の妾

最近、あちらこちらで、似顔絵をやっている。祭りや催しに使われるようだ。最近は、どこの国の人か知らないが、外国人も参加している。流風は描いてもらったことはないが、流石に皆さん、上手だ。絵心のある人はうらやましい。

それにしても、人の顔は本当に様々だ。人相学では、ある程度の系統に分けられるそうだが、私たちが受ける印象は全て異なる。人間を構成している全てが、全く一致するということはないのだろう。

そういった中で、男は何歳になろうと、美人に目が行く。もちろん「蓼食う虫も好きずき」を地でいっている人もいるにはいるが。しかし、美人の価値観も時代と共に変る。だから、歴史上の美人も現代で通用するかどうかは怪しい。案外、男の心をうまく捉える術が優れている女性を美人と思っているのかもしれない。

さて、今回取り上げる、王昭君は、楊貴妃、西施、貂蝉(ちょうせん)と並ぶ中国古代4大美人の一人とされている(但し、貂蝉は架空の人物とする説が有力)。前漢の元帝の時代に、有名な話として、彼女は、事実かどうかはわからないが、画工に賄賂を贈らなかったために、醜く肖像を描かれ、北方の匈奴の妻として贈られたという。

しかし、王昭君は別れの儀式として、元帝に謁見したところ、彼は、その美しさに驚き、嘆いたという。贈るのを惜しくなったが、もう仕方がない。大変悔やんだという。まあ、この話は創作だという噂もある。実際、ブスが贈られてきたら、彼らも怒るだろう。それでは、彼らを懐柔することにはならない。それにしても、その画工はどうなったのでしょう。

確かに、話としては面白い。かの国は、このように話を作りかえるようだ。だから、外国人である我々は鵜呑みにはできない。それは日本だって、そうだから、あながち非難はできない。歴史小説が、史実と異なることが多く、読者が誤解することは現代でもある。

結局、一つの物語として楽しんだ方がいいのかもしれない。それはともかく、このように美人は、兎角、噂の材料にされやすい。それは事実で、現代でも同じような気がする。

そして、王昭君のような人がいたのは確かだろう。李白は、王昭君の身の上を悲しんで、最初に挙げた漢詩を詠ったのだ。結婚制度の違う、匈奴に行って、彼女は随分戸惑ったことだろう。多くの苦労もあっただろう。そのお陰で、前漢の平和は、どの程度、保たれたのだろうか。美人は、兎角、羨ましがられるが、適当なところが、案外幸せかもしれない。

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