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2007年2月21日 (水)

『金色夜叉』とそのモデル (上)

流風が何度か読書に挑戦して挫折している本がある。それは尾崎紅葉の名作『金色夜叉』である。一応、この時期の作品にしては、基本は口語体なのだが、文語体も混じっており、どうも読みにくい。

それでも大体のあらすじは知っている。一高(現在の東大)の学生の間貫一と許婚(いいなずけ)のお宮が主人公である。お宮は結婚を前にして、お金に目がくらんだ親に富豪の富山唯継のところに嫁がされる。そこから、貫一の誤解が始まり、話は進展していく。

以前は、漫才や演芸でよく取り上げられていた。特に、熱海の海岸で許しを請うお宮に対して貫一が言う台詞とお宮を貫一が蹴り飛ばす場面が有名だ。現在は、この小説を読まない人が多いから、笑いは取れないかもしれない。

「熱海の海岸散歩する  貫一・お宮の二人連れ 共に歩むも今日限り 共に語るも今日限り」という歌(*注記参照)は、子供の頃から耳に馴染んでいたので、知っている。長い小説も、このように要点だけをまとめて歌にされると、わかりやすく、馴染みやすい。ただ、人によっては、読書意欲を削がれるけれど。

* 注記        

   『新金色夜叉』 宮島郁芳・作詞作曲

 熱海の海岸散歩する 貫一お宮の二人連れ

 共に歩むも今日限り 共に語るも今日限り

 僕が学校終わるまで 何故に宮さん待たなんだ

 夫に不足ができたのか さもなきゃお金が欲しいのか

 夫に不足はないけれど あなたを洋行さすがため

 父母の教えに従って 富山一家に嫁(かしず)かん

 如何に宮さん貫一は これでも一個の男子なり

 理想の妻を金に替え 洋行するよな僕じゃない

 宮さん必ず来年の 今月今夜のこの月は

 僕の涙で曇らして 見せるよ男子の意気地から

 ダイヤモンドに目がくれて 乗ってはならぬ玉の輿

 人は身持ちが第一よ お金はこの世のまわり物

 恋に破れし貫一は すがるお宮を突き放し

 無念の涙はらはらと 残る渚に月淋し

次回に続く。

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