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2007年4月16日 (月)

鈍感なリーダーは可能か

渡辺淳一氏の『鈍感力』が話題になったようだが、また読んでいないし、これから読む予定もない。だから、彼の考え方にコメントはできない。

ただ、成功したリーダーは歴史的に見て、鈍感な人は一人もいない。リーダーは、皆、小心者で、神経質だ。豊臣秀吉しかり、徳川家康は、もちろんそうだ(織田信長は、一見神経質そうで、外部の敵に対しては行き届いていたが、内部への配慮が行き届かず、意外と抜けていたから、光秀に暗殺されている)。

問題は、彼らは、自らの小心さや神経質さを隠す行動をしている。いかにも大胆で剛毅な感じを演出している。しかし、本質は、側近達に見破られている。特に妻達に。大体が、神経質な彼らの頭を撫でているのは、女性たちである。

現代でも、成功している経営者は、皆、神経質だろう。そして、彼らを支えている妻達が、それを可能にしているのではないか。それは別に大会社でなくても、小さな会社の経営者も同様なようだ。

*追記

別の見方をすると、日露戦争の最終章、奉天大会戦の折、満州軍総司令官、大山巌大将は、大砲の音が響く中、参謀長、児玉源太郎大将に、「何かの音がしますが、何の音ですか」と訊いたという。

児玉は切れる男だが、明敏すぎる。それを大山は、見事にとぼけて、空気を和やかにしている。リーダーとは、そういう人を指すのだろう。児玉は戦後、気が少しおかしくなっていたと云われるから、いかに、この戦争の重みを強く感じていたかがわかる。

そういう雰囲気の中で、彼らを導いた大山巌は、性根が座っていたと言えるだろう。しかし、彼が鈍感であったと言えば、それは失礼だろう。鈍感なリーダーなどあり得ない。

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