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2007年8月 3日 (金)

線香の匂い

もうすぐ、お盆だ。そして、特に、この時期は、線香の匂いがあちらこちらで漂う。流風は、最近の色々開発されている線香より、伝統的な線香の匂いが好きだ。確かに、少し高いけど、お盆を除けば、一日に何十本も使うことはないので、いい匂いの伝統的な線香がよいと思っている。

話は脱線するが、京都の花柳界も、花代は線香の本数で決まるという。、そういうと、落語にも『たちきり』というものがある。ある商家の若旦那が、小夏という芸者と深い仲になったが、親父はそのことを怒り、家から遠い支店に出してしまい、会うことができなくなった。

その間に、小夏は病気になり、亡くなる。若旦那が本店に帰ると、小夏が亡くなったと聞く。早速、小夏の家に行き、線香を上げて回向をすると、小夏の三味線がひとりでに鳴り出す。ところが、途中で音が止まってしまう。「どうしたことだい」というと、「はい、それもそのはずです。線香が断ち切りました」というオチだ。

これは、別の角度から見ると、「反魂香」が底辺にあるのだろう。漢の孝武帝(武帝と示すものが多いが)が、李夫人の死後に、お香を薫じて、その面影を見たという故事だ。「反魂香」を薫じれば、その煙の中に死者の姿がうかびあがるという。また、それをお題にした落語もある。

線香というと抹香くさいが、男女のいろんな思いが隠されているのかもしれない。いつも御詠歌をあげている、そこのお婆さん、心の思い出、教えてよ(笑)。もうすぐ、ご先祖様も帰ってみえるわけだし。でも、線香を上げて、姿を見せて、あれこれ説教はいやだよ。匂いだけで十分だよ(笑)。

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