専門バカ
俗に専門バカという言葉がある。若干ニュアンスは異なるが、同様な言葉として、かっては、土気(つちけ)という言葉もあったようだが、最近はあまり使われない。
一つの事柄には詳しいが、全般的な事柄には疎いことを指す。現代は、仕事の細分化が進み、全体像が見えにくくなっているのは事実だろう。本人が、余程注意しないと、井の中の蛙になってしまう。
しかし、もっと誰でも使う言葉に、「杜撰(ずさん)」という言葉がある。この言葉の「杜」はそういう意味を持っている。実は、杜黙(ともく)という人の名が出所と言われる。彼の作る詩は韻律がでたらめで、詩の格式に合わなかったことから来ているという。ちなみに、「撰」とは、著作することを意味する。
専門バカにしろ、土気にしろ、杜撰にしろ、余りありがたい言葉ではない。ところが、現代人は知らず知らずそのようになっている。特に一定の組織内にいる組織人が嵌りやすい。時には、自分の立ち位置を確認し、仕事の意味を考えたいものだ。
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