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2007年9月 2日 (日)

身代を保つ

最近は、あまり使われない言葉で、「身代」と言う言葉がある。江戸時代には、よく使われた言葉らしい。近松あたりの作品にも見られる。

「身代」とは、商売上の資産というか、家の財産という意味のようだ。商売を引き継げば、先代より資産を大きくするよう云われたものだ。しかし、現実は、増やすより維持するのもなかなか難しい。

ただ現在は、サラリーマンが大勢を占めてしまって、自営業が減っているので、「身代」という意識は低いかもしれない。

ところで、新たに仕事を起すのも大変だが、引き継いだビジネスを拡大していくのも大変だ。先人は、それをするためには、倹約、貯蓄、商売熱心と説いた。

まず、倹約だが、節約と混同しがちだが、節約は単に費用を切り詰めるだけだが、倹約は、節約して、浪費しないという意味が加わる。ただ単に節約するだけでなく、なすべきことをなして、欠かさないようにすることを意味する。費用対効果が問われているのだ。また吝嗇(りんしょく)とも違う。これはなすべきことをなさず、単にお金を惜しむことを指す。それでは、商売はできない。

次に、貯蓄だが、利益の一割を貯蓄に回せと言っている。一割といえば、簡単にできそうだが、そういう意識が最初にないと、貯蓄はなかなかできない。倹約は利益を残す手段だけど、貯蓄は、次の段階への備えだ。しかし、それ以上に貯蓄に励んだところで、目的が不明確であれば、あまり意味がない。

最後に、商売熱心とは、本業に専心することとある。人間、少し辛い状況に追い込まれると、他のビジネスが美味しそうに見えるが、それほどビジネスは簡単ではない。やはり勝手知ったビジネスを掘り起こし続けることは、身代を保つことにつながると説く。

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