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2007年11月28日 (水)

三大失観

あの海軍オタクの阿川弘之さんが、最近の新著『大人の見識』(新潮新書刊)で、信玄の遺訓として、三大疾患ならぬ「三大失観」を紹介しておられる。今年、86歳になられる阿川氏を知らない若者には、阿川佐和子さんのお父さんと言った方が通りがいいかもしれない。

阿川氏の作品は、流風も、若い時、『米内光政』とか『井上成美』など、よく読んだものである。時が流れ、正直言って、阿川氏がご存命とは知らなかった。たまたま本屋で、目に付き、手にとって見ると、彼の新著であった。まだまだ頑張っておられる。

その新著の中で、「主将の陥りやすき三大失観」を紹介しておられる。その内容は、

 一、分別あるものを悪人とみること

 二、遠慮あるものを臆病とみること

 三、軽躁なるものを勇豪とみること

出所は示されていないので、うろ覚えで、『甲陽軍鑑』あたりかと思ったが、調べてみると、『石水寺物語』だった。流風の記憶もいい加減なものだ。

さて、この中で、阿川氏が、注目されているのは、三番目の「軽躁なるものを勇豪とみること」のようだ。基本的に、生き残らねば、何にもならない、ということのようだ。もちろん、これは行き過ぎると、長いものに巻かれろ、という処世になる。その辺のバランス感覚を、どう磨くか。

詳しい内容は、省くが、彼の86年のこの思いは、この本に集約されている。若い人も、この棺桶に片足を入れている(阿川さん、ごめんなさい)一老人の見識(阿川氏の遺訓?)に触れてみるのもいいかもしれない。

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