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2008年2月 3日 (日)

食品産業・飲食産業の経営のあり方

食品産業や食業がいろいろ問題を起こしていて、またかという感じを通り越して、あきれ返る。同じ様なテーマで、以前にも記しているので、流風も、重ねて書き込みたくないのだが、やはり生命に関わることは無視できない。以下、ぐだぐだともう一度書いてみる。

まず、その一

ずっと前の報道では、ミートホープの従業員は、自社の生産現場を見ているので、自社商品を食べないと言っていた。正直こんな情けない企業はない。いくら生き残るためとはいえ、度を越している。倫理のかけらもない経営者だったのだろう。

いくら流通業者から要望されたとはいえ、おかしな物を作るのに、抵抗はなかったのだろうか。この経営者に、経営倫理というものはなかったのだろうか。

その二

船場吉兆に見られるように、ワンマン体質の経営は、うまく行っている時はいいが、歯車が狂うと、破綻しやすい。経営者が従業員の言うことに耳を貸さなくなる時は、その会社が危機に直面しているということ。サービス業同様、顧客をトップに見立てる組織経営をしないと、食品産業の経営は難しい。

その三

その経営体質は、国で決められたことを守っていないようだ。例えば、マクド(マック)の店長に残業代が払われていないらしい。見せ掛けの管理職で扱いで、残業代を支払わないというのは、悪い。

大体、従業員の給与を削って、利益を上げようという魂胆が、情けない。それにマクドは上場企業だ。社会的責任は重い。ついに裁判所から、不法を指摘されている。しかし、全国展開している飲食チェーン店は、似たり寄ったりの経営をしているのではないか。マクドは氷山の一角だろう。ビジネス・モデルそのものを見直す必要があるだろう。

これらの店を利用している方も多いとは思うが、このような会社は、結局、所得の低い人たちを生み出し、社会不安の要因になりうる。一生懸命に働いた人が報われる社会にしないといけない。そのために消費者は何をなすべきか。

その四

売れ残りの餡を再利用した赤福餅や消費期限切れの商品を売った船場吉兆。しかし、現実は、事件になっていないだけで、この業界は、不正で覆われているように感じる。そういう業界体質と言って差し支えないだろう。それは中小の業者が多く、生ものを扱うということで、行政が甘かったからだ。

生鮮食料品を材料として扱う業界は、経営が大変なことはわかる。特に飲食業は、誰でもできそうで、これほど難しい経営はない。経営に芸術的センスが求められる。さらに、生ものを扱うということで、品質管理は、大変だ。だが、単価が比較的小さく、品質管理費用を賄うことがやりにくい。それで、ファストフードのような量産思考になるのだろうが、今回のような事件があると、限界があることがわかる。

一体、これらの業界はどうすればいいのだろうか。

それなら、結局、それに合致した経営をする必要がある。それでは、これらのビジネスがどのようにあるべきかというと、基本的に、ビジネスモデルをスモール・ビジネスにして、作りたてを、「売り切れ御免」という営業方針にするのが望ましい。

確かに、そのようにすると、「売り逃がす」ということが生じるが、なま物を扱う限り、止むを得ない。機会損失は、仕方ないのだ。だから、今のままでは、ファストフードのような西洋風の経営は馴染まない。利益の極大を求めるのは無理があるのだ。つまり、ベストよりベターが、求められる経営姿勢だろう。

もちろん、経営管理専門の持株会社を作って、全国の様々な業態の地域飲食店を経営統括する方法はあるかもしれない。つまり、「地域飲食店経営自治」というべきものを認め、持株会社は、地域に不足しがちな情報やネット構築でバックアップするというものである。

しかし、これさえも、行き過ぎた管理は、地域飲食店の経営を歪めることになる。あくまで持株会社は後方部隊という認識が必要だ。基本はスモール・ビジネスに徹することが望まれる。

以上のことから、全国画一的展開の店の食べ物を食べるなとは言わないが、このような現在の経営システムのまま放置すれば、いずれ、消費者自らの身に降りかかることでもある。

今も問題になっている中国産の冷凍食品を使っている外食産業や中食産業も、品質よりコストにのみ関心があるのだろう。安すぎる食べ物を供給する事業者に対しては、その経営姿勢に対しても、一応疑念を持つ必要がある。

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