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2008年6月23日 (月)

五箇条のご誓文 その三

今回は、五箇条のご誓文の二番目の文言を見てみよう。それは次のように示される。

  一、上下心を一にして盛んに経綸を行うべし

経綸とは、辞書では、「国家を治め、ととのえる」こととあるが、ここでは、要するに、国民全体で、経済を活発化させることを説いている。この考え方は、戦後、企業活動でも、活かされたし、日本人は集団で活動すると言われてきた精神的ベースを表している。

この他人同士の集まりであっても、チームを組めば、一団となって活動するのを羨ましがる海外の人々もいるくらいだ。もちろん、それは見方によっては、欠点となる場合もあるが、それが日本的経営の原点であるとも言える。

しかしながら、この農業精神が、段々薄れ、個人ベースで動こうとする若い人たちもいる。だが、現状、全体としては、そういうやり方では、うまく行っていないと言えるだろう。すなわち、周囲の支えがあって、初めて成果をあげることができるという考えなしでは、日本の企業という組織では、うまく活動できない。

そして、それは企業外でも、同様に行われてきた。それの行き過ぎたものが、談合であろう。公共組織や企業組織が巨大になれば、談合は弊害として、映る。特に、国際社会で活動する組織にとっては、それは致命的である場合もある(ただし、国際社会が、談合的でないかといえば、それは大きな疑問がある。彼らはやり方が巧妙なだけだ。裏で手を回しているケースはたくさんある)。

大きく、話が逸れてしまったが、この条文は、基本的に、国家・国民一丸となって、経済活動に邁進しなければ、西欧社会と対等にやっていくことができないという危機感が溢れている。それは現代の日本も同様であろう。

もちろん、バランス感覚は大切だが、思考回路の異なる他国の人々との交渉ごとにおいては、もっと国益を考えて、慎重に発言すべきかもしれない。特に学者・知識人といわれる方々には、この誓文は警句となるだろう。

彼らは、集団主義を否定し、他国の人々が自国の国益のために発した情報を鵜呑みし、「正しい」ものと理解しがちだが、それは自国の利益を損なう場合が多いことを忘れてはならないだろう。

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