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2008年6月 7日 (土)

海外ドラマ『還珠姫』を視聴して

日本のテレビドラマが面白くないのは、あまりにも現実的で夢がないからだろう。内容も、サスペンスは当然としても、深刻な内容のものが多い。また正反対に、くだらなくて、馬鹿番組も多い。流風は、視聴した後で、両方ともストレスが残るので、そのどちらにも興味はない。気分転換できる、もっと明るく健康的な番組はないものか。

昔は、大河ドラマも含めて、それなりに面白いものもあったのに、最近はどうしたことか。制作者のレベルが落ちたのか。感性の問題なのか。あるいはマーケティング不足か。デジタル化された後のテレビ業界を考えると、ぞっとする。彼らに危機感はないのか。

そんなこんなで、韓国等の海外ドラマがもてはやされるのは、そういう面があるだろう。当初、おばさんたちが韓国ドラマに夢中になるのは理解できなかったが、いくつか見ごたえのあるものもある。かつて母が韓国ドラマ『ホジュン』に夢中になっていたのもわかるような気がする。

特に歴史物は、異文化に触れて、他国の雰囲気が味わえて本当に面白い。歴史的事実の上に、テーマを絡めて、シナリオが創作されている。確かに、内容に関しては、本当は、裏の検証をしなければならないのだろうが、海外ドラマの内容は単純に楽しんでもいいだろう。

そして、その展開は活きのいいテンポがあり、抑揚感の感じられるドラマに仕上がっている。だから、日本の昔の時代劇さながら、活劇が随所に出てくるものもある(韓国ドラマ『海神(ヘシン)』など)。日本も、かつては、忍者物、隠密物など、活劇がもてはやされた時期があったが、テレビでは、最近見られないのは残念だ。全体的に、時代劇なのに、のほほん系のドラマ作りが多く楽しめない。

そういうことで、最近たまたま見つけた海外ドラマでは、『還珠姫(原題・還珠格格)』がある。流風にしては珍しくビデオに撮って観ている(サンテレビ)のだが、気楽で面白い。日本で言えば、今年の正月にやっていた『あんみつ姫』のような感じ。まあ、子供向けのドラマで、あほらしい内容と言えばそうだが、大人でも気楽に楽しめる。

台湾・中国合作だそうだが、中国全土で人気を博したようだ。あらすじは、乾隆帝が若い頃愛した民間の女性の娘(ツー・ウェイ)が、母が亡くなる直前に真実を明かされて、父を尋ねて北京にやってくる。しかし、父に会う術はなく、途方にくれていると、義侠まがいのことをしているシャオウェンズという娘に出会う。

シャオウェンツは、困っているツー・ウェイを見過ごすことができず、彼女と義姉妹の契りを結ぶということから始まる。後は、いろいろあって、シォオウェンズが、宮廷にもぐりこみ、皇帝の勘違いから、彼女を自分の娘と勘違いし、姫として遇する。そこから、シャオアェンズや周囲の人間を巻き込んで大騒ぎ。さらに、・・・。まあ、あらすじはこの程度にしておこう。

この番組は、残念ながら朝の11時に放送しているので、録画するしかない。多分のこの内容だったら、夕方の子供の時間に放送しても、そこそこの視聴率を稼げると思う。つまらない日本の番組よりはるかに面白いはずだ。放送局は、感性の近いアジアのドラマを探してきて、放送する方が、いいかもしれない。それにしても、日本のドラマ制作も、もっと頑張ってもらいたいものだ。

*平成20年6月11日追記

『還珠姫』の題の意味は何を意味するのだろうか。原作も翻訳本も読んでいないので、著者には失礼と思ったが、中国語などまったくわからない流風なりの独断の解釈を示してみた。そういうことで間違った解釈かもしれない。

まず「還」は帰って来たという意味だろうか。「珠」は真珠の意味だろう。真珠は、アコヤ貝が玉を入れられて、苦痛のあまり流す涙が珠に変えると云われてきた。人間も苦労して、人の痛みがわかって珠になる。

これは、本当は乾隆帝の落とし種のツーウェイが、『還珠姫』になるところを、彼が勘違いして、シャオウェンズを苦労の上返って来た姫と思い、命名したのだろう。苦労したというのは、皇帝が愛した女性が苦労して娘を育てたという意味と、娘が北京への上京での苦労を重ね合わせているように感じられる。

もう一つの解釈は、話の展開から、「珠」を返した姫という理解だ。つまりシャオウェンズを指す。珠とはツーウェイのことを指す。シャオウェンズは、本当は「姫」ではないが、ツーウェイを宮廷に導いたという意味て、その功労者。その彼女が、本当の皇帝の娘という立場を返す筋立てが想像できる。さあ、どのように物語が展開するのか楽しみだ。

*  追記

念のために記すと、このドラマの内容は、かなり創作が入っており、歴史的事実とは言えないかもしれない。日本で言えば、水戸黄門みたいなものだ。つまり、『あんみつ姫』プラス『水戸黄門』、そして『大奥』も加えたものと言えようか。

また、ツー・ウェイが歌う歌詞の翻訳がないので、その辺がちょっと残念。前後の会話からあて推量で視るのも悪くはないが。訳をつけて欲しいなあ。

* 参考

『還珠姫』は、DVDでも発売されているようだ。ただ現在放送されている第一部(台湾で制作)は評判がいいが、続編の第二部、第三部はあまり宜しくない。また原作は第一部のみで、人気があったので、ついつい続編を作ったのだろうが、シナリオがいい加減だったのだろう。日本でも、よくあることだ。ちなみに第一部は24話である。

*平成20年6月24日追記

『還珠姫』の放送が本日で終了。全体としての感想は、娯楽時代劇としては、秀逸のものだと思う。もちろん、描き方が荒っぽい所も随所に見られたが、それは裏を返せば、話のテンポがいいということ。

また、ツー・ウェイは、あまりにも出来過ぎた人物として描かれているのも、少し無理がある感じもあった。ただ、それも、子供たちに、あるべき姿を描いているとすれば、許される。

それに大人が視ても、いろいろ考えさせられることもある。しかし、それもあまり深刻にならないように描いていないのが、いいのかもしれない。久しぶりに楽しい時間を過ごせたことに対して、サンテレビに感謝したい。

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