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2008年8月19日 (火)

昇進に対する考え方

  ながらへば またこのごろや しのばれむ

          憂しと見し世ぞ 今は恋しき

 (藤原清輔朝臣、新古今集巻十八、百人一首第八十四番)

この歌は、昇進ができなかったことに対する不満を表したものと云われている。時に、藤原清輔朝臣、30歳頃の歌らしい。出世欲の盛んな年齢と言えなくもない。まあ、出世できないことを辛いと思えば、辛いのだろう。人間は、相対的判断をする。特に似たような年齢で、出世が遅れると辛くなる。

でも、人間はゆっくり出世した方がいい。人間の成長は、それほど早くない。促成栽培の人間は脆い。他がどうであろうが、自分なりの道をきっちり歩んだ方が、いい。だが、人間の煩悩は時として生じる。それが人間を苦しめることになる。でも、長期的に見れば、適正に評価されると思いたい。焦らず、じっくり歩みたいものだ。

さて、サラリーマンであれば、多かれ少なかれ昇進に対する気持ちはあるだろう。ただ昇進に対する考え方は、雇用者と被雇用者では違うかもしれない。本当は、昇進は結果に対する評価と将来に対する期待である。

だから、昇進して、それで成長が止まれば、企業としては、期待はずれということになる。ところが被雇用者側は、やっと地位が獲得でき、それで満足してしまうことも多いようだ。それはわからぬでもない。昇進のために、エネルギーをフルに活用してきたのだから、そこで一服したい気持ちがある。

もちろん、昇進の喜びを味わうのは悪くないが、できれば昇進する前に、昇進後の方策を用意しておくことが望ましい。よく言われるように、サラリーマンは、一つ上のランクの仕事を観察すべきなのだ。

つまり自分ならどうする、こうするという考えを日頃から蓄え、準備していることが大切だ。そういうことを準備せずに、昇進してしまうと、次の段階になかなか進めなくて、企業に迷惑をかけることになる。そうなれば、昇進させるべきでなかったとか、という意見が社内に出てくる。結果的に本人は辛くなる。そういうことのないように、中長期的に準備してもらいたいものだ。

*追記

記事では、ざっくり「昇進」としているが、正確には昇進、昇任、昇格と分けられる。ここでは、全てを対象としている。

◎昇格

会社内の階級が上がり、基礎給与や基礎ボーナスも上がる。

◎昇進

会社内の階級はそのまま、基礎給与もそのまま、会社の肩書が上がり、役職手当が増え、ボーナスも増える。

◎昇任

会社内の階級や給与関係はそのままで、部署内の肩書だけ上がる。

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