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2008年8月25日 (月)

景気対策の行方

現在(2008年8月末現在)、政府により景気対策がらみで、財政出動の必要性が謳われているが、疑問が多い。現在の経済停滞は、原油価格の上昇が主たる原因で、そこに財政出動させたところで、経済が活性化されるかどうかは多分に疑わしい。

例えば、漁業関係者からの要請で、燃料代を負担したのは、いろいろな要素があるが、本来あるべき姿ではない。燃料代を国が負担しても、漁業全体が活性化するかどうかは、疑問だ(*注)。

問題は、漁業全体が抱えている諸課題を解決することなしに、漁業の将来の見通しは語れない。仮に、燃料問題を解決しても、全てが解決するわけではない。業界の後進性打破、流通の既得権打破、消費構造の改革、漁業マーケティングの強化なしには、明日はない。

これらは、何も漁業だけではない。国内のあらゆる分野の業種にも当てはまることだ。そんなところに、仮にお金をいくら、ばら撒いても、経済効果は短期的で、結局は、国民の負担が増すだけである。輸入物価の上昇は、単なる財政出動では解決しない。

それでは、どうすればいいのかと言うと、原油情勢は見極めながらも、その問題とは切り離して、国内問題を解決していくことが求められる。全ての業界の問題を洗い直しし、業界に課題を投げかけることが求められる。その上で、それを支援するのなら反対はしない(しかしながら財源は限られる。無駄遣いしている分を振り分けるぐらいか)。

そして、景気対策として残される政策としては、租税政策の変更と、そのアナウンス効果を利用した景気刺激策が望ましい。日本のように、ある程度、確立された市場では、強い政策誘導か、税制の変更しか、市場を刺激できないからだ。

ただ、一部議論であるように、高齢者の投資を増やすために、配当や投資利益の控除枠を増やすような政策は、決して取らないでもらいたい。そんなことで、高齢者の国内投資は増えないであろう。聞く所によると、証券会社等に勧められて、火傷している高齢者も多いようである。彼らが、もう一度、市場に戻るとは考えにくい。

税制の変更は、所得税の累進化税制度の強化(所得の二分化の是正)であり、財産税の見直し(現在バブル破綻後の優遇措置が続いているので、以前の制度に戻す)であろう。但し、財産税の改正による増収は限られるだろう。

結果的に、問題の消費税も、残念ながら、数年後、上げざるを得ないだろう。これは民主党政権になっても、税の名前を変えて、上げる可能性がある。それなら、上げる日程を早めに発表して、アナウンス効果を経済活性化に活かすべきだろう。

もちろん、上げ幅で獲得できる税の使用は、社会保険関係に使われるように制限すべきだろう。そうしないと、国民の納得は得られない。民主党が主張するように、流用禁止法案の成立も必要だろう。そのようにして、国民の不安が解消されるのなら、国民の賛意は得られるだろう。

上げる幅は、数年に分けても、合計で5%程度になるだろうが、食料品控除の問題は、消費税10%までは難しいだろう。但し、10%を超えた場合の、10%を超える部分については、食料品控除問題として、もう議論されていいのではないか。そのように、景気対策は、財政政策ではなく、租税政策の議論が優先されるべきだろう。

*注

実際には、補助金には省エネなど条件が付いており、申請が大変なこともあり、漁業者は敬遠しており、補助金の実績はないようだ。

*追記

公明党が、定額減税を主張しているようだが、ピンボケ。時代遅れの政策だろう。この政党には政策提言能力がないのかもしれない。あるいは、自民党と距離を置きたくて、自民党に嫌がらせをしているのかもしれない。そのように国民に見せたいのかな。まあ、選挙対策だな。せいぜいその程度の政党だ。

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