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2008年10月21日 (火)

安くて、よい物は幻想か?

あるテレビ番組(NHK)を視ていると、某味噌メーカーの副社長が、原料の大豆を入手するために、世界を走り回っているとの事であった。日本だけでは原料の調達が不可能なので、世界で調達せざるを得ない。そして、次の発言が気にかかった。

 「消費者は、安くて、よい物でなければ、受け止めてもらえない」と。

確かに、消費者にとって、安くて、よい物は望ましいだろう。だが、そんなことが続くだろうか。大いに疑問を感じる。

まず、よい物を作ろうとすれば、それなりにコストはかかる。よい材料、よい道具、よい施設も必要だろう。もちろん、能力のある、いい人材は欠かせない。

だから、よい物を安く提供するのはどこか無理がある。以前、あるメーカーの担当者から聞いたことだが、実際、よい物を安く作ることは不可能で、どこかで手抜きしなければならない。

手抜きの内容は様々だ。材料の質を落とす、工程を省く、仕上げを落とすなどだ。後は、従業員の給料を削る、利益を少なくするしか方法は無い。

確か、「安くて、よい物」をいい始めたのは、某大手流通産業だったと思うが、それは誤魔化しの何物でもないだろう。消費者には、確かに受けの良いフレーズだが、それはまやかしでもある。

そうなると、消費者は、このフレーズを疑ってかかる必要がある。それはどこかに無理があることを消費者は理解しなければならない。うまい話には、無理があると。論理的に不可能なことを期待するのは、もう止めよう。メーカーも流通業者も、フレーズを変える必要がある。それは、

  「いい物を、その時々の、適正価格で」と。

また、消費者も、価値と価格の見極めは、今のようなネット時代、もっと学習することも求められる。高級ブランド品が、必ずしも、価値と価格が一致していないことは、それを売却してみて感じた人は多いだろう。商品価値は、利用価値(消費価値)と価格とのバランスで適正か、もっと考える必要があるだろう。

*注

だからと言って、経営者がコストダウンへの経営努力をしなくてもいいという意味ではない、ということは念押ししておく。

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