パナが三洋を吸収に期待
最近、社名を変えたパナソニック(以下、略称パナ)がついに、三洋電機(以下、略称三洋)を吸収することを決断したようだ。このことは、前々から噂に上っていたので、驚くことはなく、やっと決断したんだという感じだ。
やはりパナは商売上手だ。以前、金融機関から持ちかけられた時は、話としては聞き届けたが、受けなかった。そして、今、株価が急落し、金融機関が弱って、三洋の株を処分することを迫られたのを機会に、とうとう買収に乗り出したようだ。
パナも三洋も、もともと根っこは同じだが、長らく別居していたので、社風が違うかもしれない。しかし、両方とも関西企業だし、他社のM&Aとは違って、合併すれば、比較的早く融合するかもしれない。報道によると、三洋のブランドを残すことになりそうだが、それに拘ることもなかろう。
吸収合併のきっかけは、同族経営で危機管理の甘かった三洋の経営危機から始まったが、一つの流れとして、三洋の社員からも歓迎されるかもしれない。同族経営の閉塞感というのは、社員に意欲を減退させる。いくら家族的経営と言っても、それはこれくらいの規模になると不可能になる。
もちろん、パナには重要な思惑があるだろう。つまり、白物家電の重複といったロスを考えても、世界戦略の一環として、三洋の技術が必要なのだろう。基本的に二番手商法で事業を拡大してきた過去がある(今は、全てがそうだとは言えないが)。パイオニア精神は、三洋の方が上かもしれない。
しかしながら、パナに統合されることは、一般人としては、少し安堵の感がある。関西企業の地盤沈下の傾向に歯止めがかかるからだ。それに三洋の技術も国内に保たれる。脱石油、超省エネ時代への対応として、商売が上手なパナの三洋統合には期待がかかる。
| 固定リンク
「経営関連」カテゴリの記事
- 経済人は政治に疎い(2018.04.25)
- 引退の時期を見誤ったイチロー(2018.04.24)
- セクハラ禁止法の必要性(2018.04.18)
- 近畿圏で住みたい街一位になった姫路(2018.04.19)
- 姫路も「駅」を核にした開発(2018.04.12)
コメント