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2009年4月 3日 (金)

財政出動による景気対策は有効か

G20では、財政政策の有効性について、二派に分かれて、喧々諤々とやっているようだ。船頭多くして、船山に登るの感じだ。その中で、麻生首相は、米国同様、財政政策を有効として、消極的なドイツやフランスを批判している。

しかしながら、ドイツやフランスの気持ちもわからぬでもない。米国の尻拭いのため、なぜ追加の財政支出拡大をしなければならないのか、彼らは納得できないだろう。

また現在、日本政府がやろうとしている財政出動が有効かと問われれば、その評価は難しい。政府は恐慌時の経済政策としては財政政策が有効と考えているのだろうが、財政政策が万能なわけでもない。

ただ、低金利すぎて金融政策が機能していない現在、何らかの刺激が必要と考えるのは、政策担当者の常であろう。

だが、もう少し、市場の見極めが必要ではなかろうか。米国市場の悪化から、輸出企業が急速に業績を悪化させているのは事実だが、それは方向転換させるのに時間がかかるだけのことだ。

そのつなぎとしての財政支出は、下請け業者や失業者対策としての財政出動は必要なものかもしれない。だが、輸出企業のために、過剰な税軽減策をやってきたことを忘れてはならない。偏った産業政策が今の危機を迎えているのだ。

この政策の失敗を無闇に批判するつもりはないが、輸出企業は、その下請け企業も従業員も、景気の良い時、その恩恵を受けているのだから、悪くなったからと言って、それで国に泣きつくのはおかしいと考えられる。そう考えれば、財政出動は、極めて不公平と言える。

これらの企業に対する過剰な支援は、その他の国内企業への支援とのバランスが悪い。まず、それを是正するべきだろう。それを隠蔽するために、付け焼刃的に、一時的に国内雇用を増やす政策を打ち出しても、その効果は長期的には、あまり意味がない。

ましてや米国との関係で財政出動を増やすというのは、馬鹿げている。安易に国民負担を拡大させる発想での景気回復の発想はやめるべきだろう。輸出企業に従事していない、その他の国内産業にいる者には、極めて納得が行かないだろう。

むしろ、そういう政策ではなくて、金利を上げうる経済状況にするためには、米国が時価会計の基準を緩和したように、会計制度の見直しが、企業の財務状況の改善につながり、それが株価を上昇させて、景気回復の雰囲気を作り出すことを忘れてはならない。以前にも記したが、時価会計の見直しが、財政出動より優先されるべきだろう。

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