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2010年5月 7日 (金)

秀吉の言葉

今回は、秀吉の言葉を取り上げてみよう。「啼かぬなら啼かせてみせようホトトギス」という川柳で譬えられるように、秀吉は、いろんな工夫をして成果を上げた人。晩年は、ボケたと言われるが、安土・桃山時代の豪華絢爛な文化は、庶民をわくわくさせた。庶民出身の彼は、信長や家康と違って、庶民の気持ちをよく知っていたということだろう。

その無学の彼が、簡単だけれども、含蓄のある言葉を残している。流風の独断解説付き(笑)。彼の本来の意図とは違うかも。

 一、よくをはなるべし。

欲を離れろということ。欲に捉われると、足元をすくわれる。

人間だから、適切な欲は、進歩させるが、欲が深くなると、危険が待ち受けている。欲にも深い思慮が必要だ。

 一、おんなに心ゆるすな。

解説はいりませんね。心の隙は、女性問題から生じる。

女性は、どうしても現象面で騒ぎがち。それで判断すると間違うことが多い。心を入れて、心入れずのバランスが大切。

 一、人と物あらそうな。

他人が欲しがれば、まず与えよ、ということかな。

他者が欲しがるものを無理やり、先駆けて手に入れようとすると、敵を増やしてしまう。そういうことになるのなら、まず譲ればいい。そうすれば、相手も喜び、敵もできない。負けるが勝ちなのだ。まあ、ケースバイケースだけれど。

 一、あさ寝するな。

すべてのチャンスは朝にある。

早起きは三文の得と言われるように、朝には、多くの好機が待っている。脳は適切に判断よく働く。朝寝することは、すべてのチャンスを放棄すること。それでは、成功は覚束ない。

 一、何事も人なみになれ。

まず、人並みに、こなすことが、すべてのスタート。

新人が、あせって、あれもこれもという気持ちもわからぬでもないが、一つ一つを確実に自分のものとして、こなせることがまず大事。そうすれば、いずれ大きな仕事を任せてもらえる。

 一、身の行く末つつしむべし。

いかに勢いがあっても、言行に注意すべき。落とし穴は、自ら作るものだ。

仕事をやっていて、成果が続くと得意になるもの。それに地位が伴えば、態度も大きくなる。だが、多くの成果は、周囲の協力があってのもの。周囲の協力がなくなれば、自分自身は裸の王様。そうなれば、自分の身さえ守ることは難しくなる。

 一、何事もつくづく物ひげすな。

失敗しても、あきらめるな。一度の失敗はすべてではない。

元気な時は、大口をたたいても、失敗すれば、自分の能力のなさに卑下してしまう、そういう人間の弱さ。しかし、それではいけない。常に自身を励まし、自分の無限の可能性を開くべし。

 一、物にたいくつするな。

どんな状況であっても、楽しめ。創意工夫が身を助ける。

物事に飽きるということは、人生に飽きるということ。それではいけない。常に、いろんなことに関心を示す姿勢が大切だ。仮に、退屈な仕事でも、そこに何かを見出す姿勢は、何かを生み出す。それが継続すれば力になる。

以上、秀吉の言動を見ていくと、人生訓に近い。基本的に、人生を楽しみ、飽きないように努力してきた姿勢が読み取れる。

しかし、その彼も、辞世の句は、次の通りだった。

  露とおき 露と消えぬる 人の世や

        難波のことは 夢のまた夢

やはり、人間、死んだら終わりと、彼も悟ったようだ。

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