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2010年5月 2日 (日)

春の終わりの漢詩から学ぶ

寒い日が続いて、春が来ないなあ、と思っていたら、連休に合わせたように、気温上昇。時期的には、春でもなく、夏でもない、曖昧な気候。だが、風が強く、湿度が低いため、そんなに暑くないので、過ごしやすい。予測より、いい天気でゴールデンウィークには相応しい。

そして、花々も、この温かさを受けて、一斉に咲きだした。ただ、女性が好きな薔薇が咲くのは、少しあとになるかもしれない。種類により、春夏秋冬それぞれに咲くものもあるが、春花の中では、咲くのは、一番遅い。

さて、今回は、南宋時代の蒙斎の薔薇の花を取り上げた漢詩を挙げておこう。詩題は、『春暮』。今のような時期を指すのだろうか。

  簾 東風に捲きて燕影斜めなり

  悠々たる芳草 楚天の涯

  千紅万紫都(すべ)て狼藉

  猶ほ薔薇落後の花有り

例により、解釈すると、次のようになる。

「強い春風に煽られて、簾は斜めに巻上げられる中、燕が飛んでいる。香草は、ずっと遠くまで、限りなく続いている。咲き乱れていた多くの草花も、強い風のため、さんざんに散らされている。そして、薔薇の花だけは、多くの花が散った後で、咲く」と。

この詩にも、裏の意が込められているのだろうか。流風流に無理やり解釈すれば、次のようになるかもしれない(笑)。

「春の花たちは、暖かくなると一斉に咲きだす。花も香りも、それぞれにいいかもしれない。ただ、流行のように一斉に咲くので、それぞれへの注目度は落ちる。そして、春風に、いつの間にか散らされてしまう。ただ、そこに、一つだけ遅れて咲く薔薇の花だけは、一際目立つため、人々の印象に残る。

人々の生き方は、それぞれだが、世の流れに乗って、活躍するのもいいが、人々が落ち込んでいる時に活躍する方法もある。そうすれば、存在価値は認められる。薔薇は、棘があり、人を寄せ付けないが、同様に、諫言ばかりしている人は、盛時には、煙たがられて、疎んじられることも多いが、危機になると、その価値は一際増す。そのような人材も、組織としては、必要である」と。

*追記

国にしろ、企業にしろ、あらゆる組織は、多様な人材を抱えている時が強い。あまりにも一つの考え方に固まった時、危機が訪れるのも、一つの事実である。

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