« 美人妻を妄想した男 | トップページ | 国内景気対策は、輸出振興で »

2010年7月14日 (水)

農家への戸別所得補償制度は不要

農家に対する所得補償制度を民主党は推進しようとしているけれど、典型的なバラマキ政策の上に、これは農業を疲弊させるだけだろう。そもそも農業も、「業」が示すように、一つの産業。国は、方向性のガイドラインは示しても、そのやり方には、一々国が口を挟む必要はない。

それを所得が比較的高い、趣味的農業の兼業農家に、この制度を適用しようとするのは、選挙目当ての、不要かつ不適切なやり方だ。もちろん、自民党政権がやってきた農政も、決して褒められたものではないのも事実であり、多くの既得権組織は解散もしくは解体する必要があるが。

戦後の荒れ放題の食糧不足時代と現在では、その状況は大きく異なる。だから極論すれば、本来、農林水産省は、必要がない。せいぜい、種の研究と保護の機関と品質研究機関だけを残せば十分なのだ。であれば、農林水産庁に格下げして、総務省管轄にするか、産業全般を取り仕切る経済産業省に吸収させて、担当させればいい。

農業保護の時代は終わり、日本の農業は、優秀な経営者が経営する集団に転換させなければならない。事実、農業法人化による、企業化により、生産は効率化されつつある。生産性の高い日本の余剰生産物は海外に輸出すればいい。ということは、政策的には、他の産業と同じやり方でいい。そのことは、むしろ経済産業省は詳しいだろうから、担当させればいい。

経済産業省が、農業も含めて産業全般について、すべての貿易について、窓口になれば、海外との産業全般での総合的交渉がしやすくなる。基本は、強い農作物はより強く、弱い作物は日本仕様にしてもらって輸入するようになるだろう。そうすれば、現在の多くの関税障壁もなくなり、無駄な補助金や、流通も整理される。それは、世界にも消費者にも歓迎されるだろう。

また農水省の人員は、ほとんどが余剰人員と言われているから、輸出入の振興のためには、検疫担当に振り替えれば人材効率も増す。実質、働いていない多くの人員が、真に意味のある仕事をすることは彼らのためにもいいことだ。

確かに食糧自給率の問題はあるが、油や飼料を止められれば、農業は成り立たないのも事実。であれば、いかに効率よく、農産物をやり取りするかが問われている。せいぜい主食の米だけ、自給できれば、ほとんど問題がないだろう。その他は、商品力で争えばいい。大体、日常的な野菜類は、ほとんど国内で生産しているのだから、食糧自給率の問題にもならない。

後は、作物は自然に左右されるとはいえ、農業の品質は、今まで、それほど厳格ではないので、輸出するために、品目ごとに、生産者団体を作って、品質基準を統一し、レベルを統一し、量と質の面で、国際競争力をつけていけばいい。例えば、種の管理、土壌の品質、水の安全管理、生態系に影響を与えない肥料の使用は、最低限必要だろう。

となると、これは農業経営者の個々のレベルの問題になる。当然、そこには、能力の差異が生じる。レベルの高いところは、いい農作物ができるだろうし、低いところは、問題の多い農作物になる。最終的には、ある程度、経営的に集約されていくだろう。

そのようなことを考えていくと、戸別農家所得補償は、優秀な専業農家のやる気を失わせるだけだ。農家への所得補償は問題を悪化させるだけで、何もいいことはない。民主党は、戸別所得補償は止めるべきだろう。無駄に溝に金を捨てるだけになる。日本には、そんな余裕金は全くない。そんなことをすれば、民主党は、ますます支持を得られなくななるだろう。

|

« 美人妻を妄想した男 | トップページ | 国内景気対策は、輸出振興で »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 美人妻を妄想した男 | トップページ | 国内景気対策は、輸出振興で »