« 理紀之助の『常道』その五 | トップページ | 暑さにお手上げ »

2010年8月27日 (金)

世界金融緩和競争の危うさ

日本の経済の実情からすれば、ずっと続けている金融緩和は、ほとんど意味がない。ところが資本市場は、円高で大騒ぎして、更に金融緩和を求めているという。確かに、世界は自国の貿易条件を改善すべく、金融緩和競争しているが、これは逆に金融環境を悪化させるだけだ。

為替の自国通貨高を防ぐために、金融緩和することは、一時的回復だけを目的とする近視眼的な期待だろう。こういうことは、時間を措いて、繰り返され、金融がじゃぶじゃぶ市場に提供され、最終的には行き場を失い、結局、各種市場を荒らすことになるだけだ(日本の場合、金融機関が国債を引き受ける原資になっている)。

このようなことを考えると、日本経済は、最早、金融緩和する状況でないことは明らか。これ以上、お金をじゃぶじゃぶ入れても、それは金融の機能マヒを拡大させるだけだ。それにバブル崩壊以降、超低金利政策を続けて、金融機関を支援してきたが、金融機関の収益構造は改善していない。

金融機関は、銀行・証券の垣根を取り外し、金融自由化を推し進めたが、却って、混乱を加速させている。金融機関は、投資信託、ファンド等の投資会社に企業体質を転換させようとしているが、世界の混乱から、うまく機能せず、それほどの収益を確保していない。

それは証券会社も同様で、低金利継続が招いた、金融構造の歪みが、経済さえも、不活発にさせている。結果的に、証券市場を低迷させている。証券会社は、旧来のビジネスシステムから抜け切れず、世界の変革経済を理解していないから、円高だけで大騒ぎしているレベルの低さだ。

結局、両者ともに、国内の金融資産の有効な活用が、結局できず、景気の足を引っ張っていると言えよう。発想の大転換が必要だろう。

*追記

もちろん、日本だけで解決できる問題ではないので、世界の金融緩和競争を止めさせる協議は必要だ。固定相場制とは言わないが、何らかの方策は必要だろう。

*平成23年8月21日

欧米の経済の悪化及び米国債の評価低下を受けて、円高に進んでいる。このことは、随分と前から予測されたことだが、経済人や、経済評論家は、あるいは政治家の多くは、また騒いでいる。

そして日銀・政府は金融緩和すべきだと主張し、マスコミも右へならえの主張には、ほとほとあきれる。金融緩和など、いくらやっても問題の先送りで、事態は更に悪化していく。問題の根本にメスを入れない限り、何も解決しないと、いい加減に理解しないといけない。

|

« 理紀之助の『常道』その五 | トップページ | 暑さにお手上げ »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 理紀之助の『常道』その五 | トップページ | 暑さにお手上げ »