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2010年9月 1日 (水)

理紀之助の『常道』その八

今回の理紀之助の『常道』は、次の通り。

「人の誤りを罪し、もしくは叱ることなかれ。およそ、わが意の如くならざるは、己の足らざるを憾むべし」

部下に指示して、うまく行かないことがある。そのため、部下を叱り飛ばしている人は多く見受けられる。特に新人に対して、そういうことは多い。企業文化も、十分わかっていない人間に対して、当たり前のような指示を出して、結局、うまく行かないのだ。

これは明らかに変だが、昔から、そのようなことが横行している。職人の世界では、仕事を盗めと言われる。これは先輩の仕事のやり方を十分観察していろ、ということだ(*注)。最近の若い人は、そいういう意識が薄く、マニュアルがないと動けない人が多い。

そういう時代なら、上司も、やり方に工夫をしなければならない。全体像を見せて、仕事や作業の意味を理解させて、やり方を実際やってみて教えて、少しずつ、やらせてみてコツを習得させて、成果を上げさせる。まあ、今も、山本五十六の話に通ずるものがある。

結局、部下に指示して、うまく行かないのは、自分の責任と思っていたら、意識が変わって、うまく行くと、理紀之助は言いたかったのだろう。これは、人を動かす本質を突いている。

*注

話によると、先輩の仕事ぶりを観察していたら、殴られたそうである。仕事は、それがわからないように盗めということらしい。そういうことで、職人の世界では、切磋琢磨した。そのようなやり方が悪いとは言い切れない。でも、今の人では、耐えきれられないだろうな。

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