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2010年10月25日 (月)

専門的な言葉

落語「にゅう」というものがある。ただし、あまり上演されない。有名な金持ちの茶人から、道具屋に、度々迎えの者がよこされるので、店主は代理に、与太郎をやって、言葉の取り違えをやって、てんやわんやする筋だ。

茶道の専門用語は、一般人にわかりにくい。心得がなくては、その面白みもわからない。高座で説明すれば、すぐわかるものでもない。茶碗の評価も、一般人にはわかりにくいものだ。落語の作品としては、イマイチかもしれない。

ところで、骨董屋や陶磁器の世界では、割れが入ることを、「にゅうが入る」と言うらしい。落語の演題は、ここから来ている。流風は、この分野には、疎いので、以下、間違った解釈になるかもしれないことをお断りしておく。

さて、その「にゅう」を「入」と理解すれぱ、「入が入る」となり、どうも変な言葉になる。実は、「にゅう」とは「乳」が正解らしい。つまり「乳が入る」。では、「乳」とは何なのか。どうも釉薬(うわぐすり)の表面に現れた細かいひびを指すようだ。

これを「貫乳」とも言うらしい。それなら、「乳を貫く」とは、ひびを貫くというような意味かなと勘違いしそうで、少し変。「貫く」という文字にも違和感がある。まあ、「はしからはしまで」という意味なら通用する場合もあるかもしれない。とまれ、鑑賞するには重要な意味があるらしい。更に、それを「貫入」と表現したりするから、もう理解不能。

一般的には、傷や割れがあれば、傷物としてして扱われるだろうが、芸術の分野や茶道の分野では、わざとひびを入れたりして喜んでいる人々がいる。それは表現の一つになっていることは、わからぬでもない。でも、用語の使い方が、・・・。

このように専門用語を使うことは、一般向けには、あまり宜しくない。業界人、あるいは知識人や趣味人が、得意そうに一般人に業界用語を使うのも勧められない。そういう言葉は、同じ仲間同士の符丁に過ぎないことを弁える必要がある。

心得のない者に、それを使えば、相手は混乱するだけだ。この落語のように、与太郎が変なことを言ったり、したりして、笑い物にすればいいというものでもない。そもそも、道具屋の店主が頭のたりない与太郎を代理人として送ったのが間違いだが、専門的な言葉の使い方には注意が必要だ。

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