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2010年11月16日 (火)

五絃弾の琴

『白氏文集』に、五絃弾の琴の詩がある。

 第一第二の絃は索々たり

  秋の風松を払って疎韻落つ

 第三第四の絃は冷々たり

  夜の鶴子を憶(おも)うて籠の中に鳴く

 第五の絃の声はもつとも掩抑せり

  隴水凍り咽んで流るることを得ず

この解釈は、音楽的素養のない流風には若干難しい。一応、無理やり、見ていくと、「第一第二の絃は索々たり」の中で、索々たりというのは、広辞苑では、「①心の安んじないさま。おそれあやぶむさま、②音のひびくさま」となっているが、これでは意味はわからない。新字源では、「さらさら、かさかさなどと音のするさま」とある。不安定だが、流れるように、ということだろうか。

次の、「秋の風松を払って疎韻落つ」も疎韻が辞書にない。韻が乱れるほどにと解釈すれば、「秋の風が松に吹き付け、ざわついている」という意か。トータルすれば、ざわざわと落ち着かない音が続いている感じか。

「第三第四の絃は冷々たり」の冷々たりは、広辞苑では、「音声のひろくあふれるさま」とある。音が高いということだろうか。鐘の音のように遠くまで聞こえる意味かもしれない。

「夜の鶴子を憶(おも)うて籠の中に鳴く」は、この解釈はそのままで、夜、鶴が子を思って、籠の中で鳴いているという意だろう。哀調のあるメロディーを想定しているのだろう。結局、トータルすれば、哀調のある音で遠くまで響かせるという意だろうか。

最後の「第五の絃の声はもつとも掩抑せり」の掩抑というのは、新字源によると、「おさえとどめる」とある。よって音が抑制され、押さえつけられている感じという意だろうか。

「隴水凍り咽んで流るることを得ず」は、隴は中国の地名だろう。そこに流れる川の水が凍りつい声も出ないくらいの音の意だろうか。トータルで、低く音が抑えられ、それで緊張感のある音なのかもしれない。

まあ、無理やり解釈を試みたが、音楽的な素養がないため、すっきりしない。やはり解釈は無謀だったかな。

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