« 経営の真価 | トップページ | 不揃いの蜜柑たち »

2010年12月17日 (金)

超低金利政策の過ち

若干、旧聞に属するが、日本銀行が、再度、政策金利をゼロに戻したが、誰も喜んでいない。それは中小企業の経営者も同様だ。いくら低金利になっても、現在のように経済が不活発であれば、十分な仕事が回らないから、一部の先端的な経営センスのある企業を除いて、中小企業の経営不振は免れない。だから金融機関が、当然、追加融資を渋る。

現在は金利を安くするより、自然発生的に、国内にお金が回る政策が求められている。多くの学者や経済評論家は、他国の政策に倣って、お金を市場に流せば、いずれ回るようになると言うが、それは欺瞞であろう。

経済は、金融だけで動いている訳ではない。実物経済が基本だ。その金額は、金融経済の何分の一かもしれないが、まず実物経済が動くようにしないと、全体の経済は回らない。

日本の実情から行くと、人口減の問題もあるが、まず皆が消費しやすい環境を作るべきだろう。ただ、モノの充足率が高い現在、追加の消費には限界がある。また追加の所得があれば消費に回るかもしれないが、それもあまり期待できないとなると、新しい産業政策によって、市場を創造するしかない。地デジ化も、一つの方策であったが、そのような政策が十本ほど整えば、経済は活性化される。

更に、今回の日本銀行のゼロ金利政策とは、真逆の、金利を上げていくことが求められる。投資家は、金利を挙げれば、円高になり、株価が暴落すると連想するが、それらはどれも一時的なこと。今後も円高は続くだろうが、日本にとっては、海外進出、海外投資のチャンスである。欧米の経済が、低迷している内がチャンス。であれば、円高をメリットとして活かす思考が求められる。

それに金利が上がれば、高齢者を中心に、利子所得が増え、それが購買につながれば、景気はよくなる。利子所得を消費させるには、いろんな方策が考えられる。

いずれにせよ、金利を下げれば景気が良くなるという幻想は早く捨てるべきだろう。為替に介入したり、金利をゼロ金利にしたり、政府・日銀の政策は、あまりにも投資家(*注)に配慮し過ぎだ。そのことが実物経済を悪化させることを忘れてはならない。

*注

なお投資家とは、個人投資家、機関投資家の外に、輸出企業、財務省を指す。

*追記

金利を上げれば、実質倒産予備軍の中小企業の整理が早まる。国としては、倒産予備軍の中小企業がたくさんあることは、望ましくない。国民新党出身の大臣は誤った政策で、国民負担を大きくしていることは間違いない。

|

« 経営の真価 | トップページ | 不揃いの蜜柑たち »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 経営の真価 | トップページ | 不揃いの蜜柑たち »