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2010年12月26日 (日)

都市が豊かという誤解

都市生活者というのは、一般に地方より所得が高く、豊かな生活をしているイメージがある。果たして、そうなのだろうか。確かに所得は、地方より高いかもしれない。それに、たくさんの行楽施設もある。百貨店やショッピングセンターも、行楽施設の一部ととらえれば、常に刺激的で若い時は楽しいかもしれない。

しかし、住宅事情は悲惨だ。狭い上に家賃も高い。仮にローンを組んで住宅を買っても、インフレ時代ではないので、ローンは重くのしかかり、いつまでも軽くはならない。それで得た住宅も結構高い割には、そんなに広くない。

せいぜい億ションと言われているマンションが、少し居住環境がいいかなと思うけれども、高層マンションでは、将来的には、あまり価値はない。ビジネスメリットを除けば、億ションは居住環境で、大したことがないだろう。それなら借りた方がいい。

田舎に行けば、住まわれている家は、昔から結構大きい。所得が低いと言われている農業も、兼業農家では、そんなことは決してない。専業農家でも、豊かな暮らしをしている人は多い。それは過去の蓄積があるからかもしれないが、仮に家を借りても、安くて、都市で借りる空間とは、けた違いに広い。そこでは、人間的な生活が送れる。

また漁業もそうだ。仕事が厳しくて、所得が低いと見られているが、決して、そうではないだろう。彼らも立派な家に住んでいる。漁業の市場は国際的にも拡大するので、今後も有望な市場だ。仕事は確かに、きついが、今は養殖が盛んで収入もまずまず。体力に自信があるのなら、就職先に漁業の選択もありだ。

確かに、田舎には百貨店もないし、スーパーもないし、コンビニもないところもある。だが、ネット社会の今では、物の入手に困ることはまずない。ネットスーパー、ネット家電、ネットホームセンター等があり、多少配送料がかかる場合もあるが、一定の金額以上買えば、無料にしているところも多い。

ところが識者は、景気対策として、サービス化の流れとして、都市に更に人を集めようと主張する。確かに、流れとしてはそうだろう。だが、そんなことをすれば、都市はますます貧困化するだろう。都市は高齢化している。団塊の世代の人々が、かなりいる。彼らが定年退職すれば、市場は縮小する。

その次の段階の後期高齢者が増えれば、福祉サービスの分野は人の需要が高くなるだろうが、高給にはならない。サービス産業の所得は概して低いからだ。それに、それらの人々の多くは正社員ではないだろう。結局、貧しい人を増やす結果になるだろう。彼らの消費は低くなる。そして、都市部の景気はますます低迷するだろう。悪循環だ。

都市が豊かで、田舎は、そうでないという誤解は捨てる時だろう。地方の事業を見直し、新しい切り口で事業を興し、活性化させた方がいい。ビジネスの種は、第一次産業分野(農業、漁業、林業等)に溢れているということだ。常識の嘘に気をつけたい。

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