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2011年2月13日 (日)

喧嘩外交の勧め

かつて自民党政権時代は、中曽根政権以降は、実質、外交は機能していなかった。あまりにも米国依存の外交は、主体性を放棄したものだった。政治家は、官僚の描いたシナリオに従ったに過ぎない。

だが、官僚は保身で海外とのトラブル(対米に限らず、ほとんどの国に対して)を極力避ける傾向がある。まず妥協ありきのやり方で、物事が進められた。関係国とのトラブルを過剰に恐れる体質(お嬢様外交と揶揄される)。これは最近のフジテレビ系のドラマでも描かれている。

それがため、海外から、日本は完全に舐められた。すなわち、日本は押せば、いくらでも要求を飲むと勘違いさせたのだ。これは日本の国益を大きく失う可能性が高かったが、自民党政権では、全く改善されることはなかった。

米国外交に追従しておれば、それでいいという感覚が、彼らにあったのは間違いないだろう。それなら、政治家も外交官もいらない。民主党政権は、それを改めようとしたが、いきなり外交方針を変更して、外交の継続性を無視したため、一部混乱が生じている。

しかしながら、外交における国益の主張は本来、正しい。問題は、外交のシナリオが十分でなく、結局、それが貫けないことだろう。外交は相手国があるのだから、相手国の権力構造の仕組みや相手国の民情を十分把握して、交渉し、攻めなければならないが、残念ながら、それが不十分と感じられる。

トラブルの起こりうる国は、米国、中国、ロシアであるが、国益に反することであれば、堂々と喧嘩すればいい。喧嘩を恐れてはならない。喧嘩は、相互理解の手段だ。だが、それには、各種情報に基づいて下準備が必要で、いくつかのシナリオを描いておかなければならない。

自国の主張は徹底することが必要だが、喧嘩になれば、最終的には(長期か短期かは別にして)落とし所を探らねばならない。戦争と同じで、始めれば、可能な限り、終わりも想定しなければならない。しかしながら、自民党時代のように最初から妥協ありきの方針では、国益は守れない。民主党政権には、外交トラブルを恐れず、政府は外交能力を高めてもらいたいものだ。

*追記

北方領土問題で、管直人首相が強硬発言したことで、ロシアが強く反応しているが、これはいいこと。もちろん、これで解決の糸口が見つかると思わないが、日本の主張を明確にすることは、ロシア側にも日本の意向が伝えられて望ましい。主張しない限り、相手国には何も分からない。

ただ、経済開発への協力すれば、ロシアが妥協してくれるだろうというような甘い考えが一番いけない。前原外務大臣には、そういうニュアンスが感じられ、今ひとつ、腰が定まっていないのは残念だ。

つまり阿吽の呼吸で、相手国が察してくれるだろうというような曖昧な態度が一番いけない。これは日本国内の交渉事ではないと、はっきり認識すべきだ。主張と主張とが激しくぶつかりあうのが、外交の基本だ。これは国際権力闘争なのだ。

諸外国は、日本の外交が基本に戻ったことに戸惑うだろうが、今後、この線で推し進めればいい。マスコミ等が心配して、要らぬコメントをするのは杞憂だ。但し、関係各国の各種情報力の強化は望まれる。

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