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2011年2月 3日 (木)

学者の信念

学者の研究は、一般人にはわからないものが多い。研究の是非はともかく、果たして必要なのだろうかというものが多い。よって、真の学者にとって、研究は孤独なものに違いない。成果がすぐ出るようなものは、研究に値しないだろうし、かといって、いつまでも成果が出ないと周囲の視線は厳しい。結果的に、生活のために研究を適当に済ませる似非学者が跋扈するわけだ。

よって、学者に求められるものは、強い信念だ。結果がなかなか出なくても、自分の信じた仮説の検証を続けていく。それには経済的負担と心理的負担に打ち勝たなくてはならない。そのためには、並々ならぬ信念が必要になってくる。

さて、東京大大気海洋研究所と独立行政法人水産総合研究所センターの研究チームが、天然のニホンウナギの卵を採取することに初めて成功した報道があった。ウナギの生態は不明なことが多く、この成果により産卵の時期と位置を特定することにつながるようだ。

この研究の旗振り役が、30年以上、この研究に携わった塚本勝巳・東京大学教授という。一回の航海が数千万円もかかりながら、長年、成果が出ないため、博打うちや山師のように言われたようだ。

確かに、博打打ちも山師も、科学的根拠の無いやり方で成果は、その時任せ・運任せとなることがあるが、教授は、仮説手法を取り入れ、成果を手に入れられたようだ。ただ、それには長い過程があったようだ。91年には、仔魚(ウナギの赤ちゃん)の採取には成功したが、それ以後、進展がなかったという。

研究を援けてくれた右腕さえ、研究を中止しようと進言したが、先輩から受け継いだ研究だとして、受け付けなかったらしい。産卵場所を知りたいという子どものような気持ちを持ち続けたことを天は見放さなかったということだろうか。信念は、天をも動かすということだろうか。

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