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2011年5月29日 (日)

部下への目配り

組織において、トップ層は、人材への目配りは欠かせない。部下たちが、それぞれ、どういう気持ちで働いているか、常に関心を持って接することが、いざという時に役に立つ人材にすることだ。

最近は、そういうことが忘れがちだが、昔は、常に部下の心理を把握するように努める上司が多かった。そのために、飲み会に誘われることは多かったと思う。部下にとっては、若干、迷惑なのだが、今から考えると、それは部下の人心掌握術のための必要悪だった思う。

そういうことは、小早川隆景の兄の吉川元春は、智将の弟と異なり、猛将で武辺の者であったが、人材への目配りは、欠かさなかった。彼は次のように述べている。

  人に めをかけられ候て然るべく候、

  人 とおく候仁は、

  いかにも役に立たざる物に候。

人は、上から常々、目をかけられると、いざという時、力を発揮し、そうでなく、上から遠い存在の時は、全く役に立たないと言っているのだ。つまり、人材を活かすも殺すも、上司の心がけ次第ということ。

そういうと、流風も、若い頃、大きな失敗をして、会社に迷惑をかけて、気分も沈みがちで、何回も会社を辞めようと思った時、年末に事業部全体の忘年会があり、嫌々ながら参加した時のことである。周囲は盛り上がっても、自分は居場所のない時間を過ごしていた。

しばらくして、ぼーっと歩いていると、事業担当の取締役にすれ違い、挨拶して、会社に迷惑をかけたことを詫びると、「若い時は色々失敗もある」ということを言われ、そのことはあまり触れずに、私生活について若干尋ねられ、「今後も頑張るように」と励まされた。

当時は、取締役は、雲の上の人。たった、それだけのことだが、流風は、気持ちを新たにして、仕事に取り組むようになったことを覚えている。流風が、その後、それなりの成果を上げられたかはわからないが、少なくとも、考え方は変わった。取締役の一言が、人生を変えたことになる。

トップの人材への目配りは、直属の部下はもちろん、新人に対しても、関心を持ち、常々意識をして声をかけていれば、いつか自分の戦力となる可能性がある。人は、期待されれば、それに応えようとする。そういうことができる人がトップになることが望ましい。

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