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2011年6月25日 (土)

借金は自己責任

東日本大震災の被災地で、二重ローンに苦しむ人がいる。それに対して、ある政党から被災した物件のローンを棒引きしようという暴論まで出たりしている。それはモラルハザードを生むので、いかなる時でも宜しくない(*注)。

基本的に借金は自己責任だ。自然災害で、資産が失われようと、それを公助で助けようとする発想は頂けない。あの阪神淡路大震災でも、同様なことがあったが、国は支援していない。それは当然のことだ。

そもそも借金をするということは一種の博打なのだ。それに、かつての高度成長期と異なり、インフレでない現在では、分不相応の借金をつくるということは、その人の経済・経営センスに問題があると言える。

だが、中小企業では、未だに借金体質が抜けきらず、借金を当たり前と思っている経営者が多いのには呆れる。例えば、本来、設備投資は自己資金で賄うのが当たり前だったが、そのことさえ出来ていない経営者が残念ながら多い。

また個人では、住宅ローンを組んで、家を買う人にも、同じことが言える。国も政策を改めなければならないが、今は、高度成長期ではなく、住宅をローンで買う時代ではないことを国民に知らしめる必要がある。現在の経済状況は、基本的に不動産は現金で買うべきなのだ。

かつて流風も、あのバブル時代でさえ、マンションを買うために、ローンを組もうと思うと父に告げると、「お前は、借りる金額同等の預貯金があるのか」と問われたことがある。父によると、「借金は怖いし、人生何が起こるか分からないから、いつ返せなくなるかもしれない。だから、安易にローンを組むべきではない」と諭された。

確かに、そのように借金をすることは、非常にリスクを伴う。借金をすれば、どんな事態になっても返せるようにしておくことが求められる。二重ローンで、国に泣きつくことは、気持ちは分かるが、現在の融資システムに問題があるとしても、倫理の欠如だと思わなければならない。若い人たちも、借金には、もっと慎重にならなければならない。

*注

二重ローン問題については、阪神淡路大震災と比して、手厚い救済策が取られようとしているが、おかしい。法の前には平等であるべきだ。基本的に、現行の法制度の枠内で処理すれば十分だ。それでも、阪神淡路大震災の時より、救済される程度は大きい。

あの阪神淡路大震災時に、当時の政府が個人や中小企業に対して、どれほど厳しかったことか。いや、国は無関心だったと断言できる。政府が東京にあるから、そうなのだろうと皆、思ったものだ。またマスコミの論調も、今回とはまったく違うかった。マスコミも東京中心だからだ。

今回は、東京に近いことから、与野党共に、非常に優しい態度を取っている(特に自公)。それは皆、国民の負担になる。不公平この上ない。なお被災経済規模は、福島の原発事故被害を除けば、阪神淡路より小さい。

*追記

昔、銀行の拘束預金が問題になったが、この預金の本来の目的は、借り手が無理な借金をしないための方策であった(金融機関側からすると、不良債権を少なくするということだが)。いつ頃からか、金融機関が安易に融資し過ぎるようになった。借り手にとって、なかなか貸さない銀行が、借り手に本当はよいのかもしれない。逆に借りてくれ、借りてくれと言う銀行は悪い銀行だろう。

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