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2011年7月27日 (水)

獅子身中の虫について

本日は、「獅子身中の虫」について、覚えとして。

獅子とはライオンのことらしい。昔の人は、獅子をどのように想像したのだろうか。意味は、獅子の体内にいる寄生虫が、獅子の肉を食って、終に倒してしまうということ。一般的には、組織を害す内部の者という風に理解されている。

本当の意味は、死んでしまった百獣の王のライオンには、他の動物は、それでも遠慮して近付かないのに、寄生虫の蛆虫は、ライオンの体内から食い荒らして、終には骨と皮だけにしてしまうということ。

人間は体内に細菌を有していると言われるが、動物も同じこと。健康な時は、そうした細菌は全く気にならないが、体力が衰えると、細菌が縦横無尽に働きだして悪さをする。そうかといって、全ての細菌を除去すれば、人間が生きられるかというと、そうでもないだろう。

結局、人間は、いろんなバランスで成り立っているから、細菌と共存するしかない。そして細菌力とバランスのとれた細菌に負けない体力(結果的には免疫力)作りが求められるのだろう。最終的には、人間の体も、死体を放置すれば、獅子と同じ運命にある。蛆虫が最終処理をしてくれていると考えるのもいいだろう。

また人間社会でも、別の角度で見れば、獅子身中の虫を、いかに活かすかという問題もある。虫も使いようなのだ。そのためには、虫に一目置かれ、元気な状態を保つ必要がある。本来の解釈とは、大きく脱線してしまった(笑)。

*参考 出典は、仏典『梵網経』(小乗仏教)

  若(なんじ)仏子、好心を以て出家せるに、

  名聞利益の為に、国王・百官の前に於いて、

  七仏戒を説くは、

  横に比丘・比丘尼の菩薩弟子のために

  繁縛の事を作すこと、

  獅子身中の虫の、獅子の肉を食ふが如し。

  外道・天魔の能く破するに非ず。

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