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2011年7月26日 (火)

『宇津保物語』のこと

『源氏物語』が成立する以前に、紫式部が参考にしたと思われる本がある。それが『宇津保物語』だ。清原俊蔭が、遣唐使として派遣されながら、難破して、流れ着いた所から、琴(きん)のという楽器を持ち帰り、その琴という音楽の道具を通じた、宮中の物語だ。

読み進めて行くと、まさに、これは王朝物語と言えるもの。音楽家の系譜を軸にして、男女の愛と、藤原家、源家の閨閥争いも絡めて、琴が転々と移動していく。そして複雑な人間関係は、系図にして書き留めないと、なかなか理解できない。やはり、これは『源氏物語』同様、女性の作家の物語だ。

そして、王朝物語というと、どちらかというと閨閥内の狭い社会で、男女それぞれに、いろんな争いとするという心理戦争だ。そういうのは、大体、書き手は、彼らを近くで見ている女性ということになるのだろう。

ただ、男には、あまりにも心のひだが描かれ過ぎて、女性のおしゃべり同様、若干重たい。それに、書き手の、そういうことを知っているのよ、というような自慢話も含まれるから、嫌になる。

まだ、全編の紹介本の抄訳を通読しただけなのだが、今後、すべて読むというのは意欲が削がれる。そういうと、『源氏物語』も、最近は読んでいない。学生の頃は、有名だということで、通読したが、その後、蔵書としてはあるのだが、なかなか再読しようと思わない。

やはり男にとって、女性作家の作品は若干辛いものがある。そういうと、大河ドラマも、女性が脚本を書くようになって、全く視なくなった。うじうじ、ねちねちというような女の戦いには、見ていてストレスがたまる。NHKは、女性向け番組を志向しているから、そういう男の視聴者がいることに気づいていないだろうが。

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