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2011年10月17日 (月)

これからの中小企業の重点課題 その二 国内市場の見方

よく少子高齢化で、国内市場は縮小するという議論がされる。確かに、一面的には、確かにそうなのだが、それはマスマーケットを追う大企業の視点だ。よって、中小企業にとっては、あまり関係ない。各種報道に惑わされる必要はない。

事実、人口が一挙に減るわけでもないし、市場が無くなるわけでもない。人口は徐々に減っていくが、一度にいなくなるわけでもない。むしろ、人口の構成比率の変化による市場の性格が変わると考えた方がいいだろう。

そう考えると、中小企業にとっては、特に高齢者市場は期待が大きい。小回りの利く中小企業にとってはチャンスだろう。ただ、彼らは何もしないと、いくら関心があっても、若い人のようには、やって来てくれない。

若い時は誰でもそうだが、デモストレーション効果で、あいつが持っているなら自分も持ちたいという行動を取りやすい。だが、高齢になれば、関心があっても、簡単には動かない。それは人生経験に基づく知恵や反省もあるだろう。

しかし、決して、お金が無いわけでもない。それに、高齢者の一部は、何かと欲を出して、詐欺にあうぐらいだから、そこそこの自由になるお金のある高齢者もいる。そこまでも行かなくても、生活費の範囲内でも、自由になる、一定のお金はあるだろう。彼らは、これからの現役世代と比べれば、年金も安定しているし、分相応の生活であれば、生活に支障はない。

ただ、老後のお金の使い方が分かっていないのではないか。高齢者は常に生きるコストリスク(長生きするリスク)を心配して、生活するのに、お金が足りなくなるのを心配するのだが、過剰に心配するのも問題だ。これは生命保険会社等が、保険を掛けさせるために、過剰な生活コストを設計提案したのが、影響していると言われる(*注)。

それに、もう一つの課題は、一つの行動を起こすのに時間がかかるということだろう。その原因は、あれこれ迷うのと、商品・サービスに対する理解が不完全なこともある。関心があっても、安心して納得いくまで聞ける人がいないこともあるかもしれない。つまり行動を起こすきっかけが必要なのだ。

そう考えれば、中小企業は、かゆい所に手を届ければ、需要はまだまだ掘り起こせる。そして、手間暇かけて、色々情報を分かりやすく流し、高齢者に納得してもらえる物・サービスを提供すればビジネスになる。確かに個々の市場は小さいかもしれない。でも中小企業には、ちょうどいい規模だろう。マスコミが流す国の情報や経済の専門家の声に惑わされる必要はない。

*注

日本は、大半がサラリーマンの社会である。逆に言えば、生命保険会社等のお陰で、彼らはサラリーマンで勤め上げれば、年金だけで十分生活できるのに、更に預貯金を積み上げた事実がある。

以前、ある番組で、老後の設計ということで、どれくらいお金が必要か、滔々と述べる生命保険会社のトップセールスがいたが、明らかに過剰設計だった。お金は、あるに越したことはないが、個人差はあるにせよ、医療費、介護施設入所費を除いて、一般的な生活をすれば、仮に旅行をたまにしても、それほどかからないはずだ。結局、老後に必要な資金は、そんなに必要なく、余資はあるということになる。

それに比べて、自営業者や中途退社組、自由業等は、概して厳しい老後になっているかもしれない。

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