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2011年11月 3日 (木)

年金受給までの魔の期間

先日来、厚生年金の支給年齢を68歳から70歳に引き上げる案が厚生労働省にあるという報道が流れている。今国会には、取り上げられないそうだが、この問題は、くすぶり続け、いずれ、また取り上げられるだろう。

ちなみに、現在は、基礎年金も含めて、支給年齢が65歳に統一されつつある。よって、現在の退職年齢が60歳が多いことから、65歳からの支給までの期間を、「魔の5年間」という人もいる。その間、所得がなければ、預貯金を切り崩すしかない。

ところが、将来も、現在の景況感が続くすれば、定年を65歳以上に引き上げることは、ほとんどの企業にとって不可能だ。現在でも、定年になり、所得を稼ぐことはなかなか大変なことなのだ。再就職先は限られるし、仮に見つかっても、所得は急減するから、預貯金の一部は切り崩す場面も生じるだろう。

もちろん、中年で、若い時から準備してきた人は、それなりに何とか過ごせるかもしれないが、それでも支給年齢が更に68歳とか70歳に引き上げれば、「魔の5年間」より厳しい状態「魔の3年間とか5年間」が更に追加される。歳が上がれば上がるほど、所得環境は更に悪くなる。現実に、そこまで考えて生活設計してきた人はそんなにいないだろう。

国が財政状況が悪いから、急に仕組みを変えると云うのも困ったものだ。人口構成の変化は、ずっと前に分かっていたことだが、政策転換の遅れが、今になっての大騒ぎになる。過去の政策に拘り、早期の見直しを怠ったことが、国民に大きな負担を強いることになる。それでも、すでに中高年に達している人は、何とかなる人も多いかもしれない。

基礎年金の受給は65歳で始まるのを、これ以上遅らせることは、国家の犯罪に近い。ただ、厚生年金等は、二階部分は、今後も、いろいろ議論され、受給の先延ばしも考えておくことは個人のリスク管理として、無駄ではないだろう。

それでは、現役世代の若い人々は、今後、どのようにすればいいのだろうか。やはりコツコツと将来を期して貯蓄するしかないのかもしれない。サラリーマンであれば、企業が採用していることが条件だが、年金財形貯蓄は当然だろう。税制で優遇されているから、いくら金利が低いとはいえ、活用した方がいい。

その他には、個人年金の積み立ての割合も従来より増やすことが必要だろう。方法はいろいろあるが、各種定額投資が有効だろう。そして、限られた収入源から、支出の組み直しが求められる。若い世代は、あらゆる生活習慣を見直し、国に過度に依存しない態勢を整えるしかない。残念ながら、長生きするのも大変な時代になる。

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