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2011年11月11日 (金)

うまく行かない欧米企業の買収

国内市場が縮小すると云う訳で、海外企業を買収する大企業は多い。しかしながら、成功事例は少ない。特に欧米企業の大型の買収は、ほとんど成功していない。凡そ企業文化の異なる企業の買収は国内企業でも難しいのに、海外企業では、更に入念な準備だが、どうも、そのような努力をした形跡がない。

証券会社や国際ブローカー(コンサルタント)から、話を持ちかけられて、目前の手柄に目が眩み、単純に話に乗ってしまったのではないかと思われるものが多い。その買収が、真に企業価値を高めるものか、精査した足跡が相対的にないのだ。

更に買収価格もいい加減だ。今、問題になっているオリンパスは、損失隠しのための特殊な例としても、買収価格が適正かが疑問と言われるものは多い。買収先の査定の仕方に問題があると言えるだろう。

日本企業は、どうも買収するに際しての、特に見極めやリスク管理が甘いように思う。外国企業の場合、従業員も、日本の従業員のような文化は当然持ち合わせていないし、彼らはドライに判断する。買収した時には、主要なキーになる人材は、ほとんど抜けていることも考えられる。

時間が経てば、仲介する証券会社やブローカーが評価した時より、かなり価値が落ちている可能性が高い。それでも、日本企業は買収価格も仲介コストも値切る事もなく、だだただ彼らをを喜ばせるだけの結果になっている。

そして、買収して、大抵の企業が後悔する。買収したけれど、中身を精査すれば、使い物にならないシステムや人材だったりもしている。そのことを補償する契約にもなっていないから、後々追加のコストが発生する。それが軽ければいいが、大体、システムの見直しとか人材の補給を考えれば、高い買い物になる例が多い。

また、運よく、仮に人材が残っていても、彼らを使いこなせないことも多い。従業員のプライドが高いためか、変な固定観念に捉われて、日本人の指示に従わない例もあるというが、経営者に妙に変な遠慮があるのかもしれない。彼らにきちんと、どのように評価し、これからの経営方針をどうするか、とかが伝わっていないこともある。

総合的に勘案すれば、海外企業の買収には、もっと慎重に取り組むべきだろう。特に相手が大企業の場合は、リスクが大き過ぎる。どうしても買収したい場合は、一部門だけ買収するとか、主要人材をスカウトした方が、効率的な場合もある。

これからは、いきなり数字が上がる企業買収をやるより、まず海外の優秀な人材のスカウトを優先すべきだろう。もちろん、それだったら、現在の経営陣の間に成果が上がらないかもしれない。でも、それでいいではないか。長期的に企業に貢献できれば、その経営陣のやったことは、将来評価される。どんがらだけは大きいが、使い物にならない企業を買収するより、トータルで、はるかに効率が高いだろう。

*平成27年7月28日追記

どうも最近の日本企業の大手の経営者は、米国企業に倣って短絡的な成果を追い求め、次々と失敗している。最近も、東芝が、同様に米国の原発企業を買収して、経営がおかしくなっていることが表面化した。

その他にも、懸念される企業はある。昔は、結構、堅実な経営をしていたところだ。サラリーマン経営者の私欲によって、経営がおかしくなるかもしれない。投資される方も、このような企業には投資しないことだ。仮に投資していた企業が買収案件の話が持ち上がった段階で売却した方がいいだろう。

基本的に買収案件は、提携から入り、内部事情が分り、対象先の企業の査定が出来てから、吟味されるべきものだろう。それでも、相手国の仕組みや従業員の気持ちを考えれば、無闇に買収するべきでないことは明らか。どうも最近の日本の大企業経営者は、どうかしている。

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