« 現代版生類憐みの弊害 | トップページ | 仙人の気まぐれ~謡曲『一角仙人』 »

2011年11月 5日 (土)

破綻に突き進むギリシャから学ぶ

国民性と言えば、そうなのかもしれないが、キリギリス国家のために、世界が振り回されている。日本は、ユーロとの関係は、貿易面では薄いので、そんなに騒ぐこともないと思うのだか、ユーロに投資にしている人たちにとっては、大変なことのなのだろう。

そして、ユーロがついに決断。ギリシャ国債50%棒引き報道。基本的に、そうするしか手がないのは歴史的にも明らか。日本においても、江戸時代、藩レベルだが、それに近いことをことを起こしている。「お上」の借金は、どこにも持っていけない。つまるところ、そういうことになる。

問題は、金をどこから借りているかの違いだけだ。ギリシャはユーロ諸国家から借りていたため、ユーロ全体を揺るがしている。結局、ギリシャは、遅かれ早かれ、破綻するだろう。日本だって、遠い将来、わからない。国債の棒引きという事態が考えられるかもしれない。

ただ、日本の国債のほとんどは国内から調達しており、被害を蒙るのは、国内の投資家ということになる。でも、それは国債を買っていない国民と無関係ではない。多くの金融機関は、預貯金を国債に投資しているから、減価されれば、金融機関の経営を大きく損なう。

金融機関は、リスクを逃れるため、国債投資から撤退。そこで、海外からの投資を期待するが、それには金利をそこそこにつけなければならない。しかし、それもいつまでも続けられない。財政の再建は、容易ではないからだ。

そうなれば、ギリシャと同様な事態を招き、破綻し、大きく国民経済を損なう。そのことを考えると、無関心ではいられない。税収をはるかに超える国の予算は、明らかに異常。これは過去の政権が、累々と積み上げてきたもの。そして民主党政権でも、そんなに改まっていない。震災の処理費用を除いても、むしろ予算は肥大化している。

例えば、少子化というのに、文部科学省は、予算を年々拡大させている。余った教師のリストラもしていないし、大学のリストラもしていない。学校の耐震強化は必要だけれど、そもそも生徒の減少している学校に、そこまでするか。被災時の避難所にするなら、地域に引き渡して、地域で判断すればいい。

民主党も、族議員化して、いろいろ理由をつけてお金を使うのは上手になったが、財源を引き出す努力を怠れば、国の財政は更に悪化するだけ。それは他の省庁も同じ。

まず、国は歳出を大きく切り込む必要がある。歳出を増やせる部門は一つもない。多くの人が痛みを感じる時代に突入している。今のままでは、いずれ必要になる、公務員の大幅なリストラは必ず起こる。

その他に、国債残高をどのようにして減らす方法はあるのか。経済を活性化することは大事だが、経済成長は、国内だけでは難しいし、変動の大きい海外だけに頼るのもリスクが大きい。成長戦略には限界がある。

そういう状態の中で、歳出カットと同時に、歳入を増やす手立ても必要。租税体系の見直しも、早くするべきだろう。現在は放漫税制で、国に税金が集まらない仕組みになっている。あらゆる補助金・助成政策も、大きく見直し、一旦取り止める勇気も必要だ。

ギリシャのようになってはまずいとは誰も思っているだろう。結局、国も国民も、若干キリギリス化しつつある状態を見直し、もう一度、アリの精神を取り戻すべきかもしれない。

*平成27年6月29日追記

いよいよギリシャの債務不履行の可能性が高まっている。ギリシャ自体は国の経済規模が小さいため、世界経済に大きな影響が及ぶとは思わないが、その他のユーロ諸国への連鎖が憂慮されている。ユーロ経済は、坂道を転げるように落ちていくことは、相当前から予測されたことだが、いよいよという感じ(ただし、専門家によると、セーフティ・ネットが既に仕組まれているため、他の諸国への波及の心配はないそうだ)。

しかしながら、日本企業は、ユーロ系企業の買収に決して手を出してはいけないだろう。中身は、スカスカなのだから。既に、多くの大企業が買収して失敗している。仲介会社は、騙しのプロだ。変な欲は出さないことだ。投資家も、そのような軽率な拡大主義の経営者のいる企業には投資しないことが賢明だろう。

|

« 現代版生類憐みの弊害 | トップページ | 仙人の気まぐれ~謡曲『一角仙人』 »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 現代版生類憐みの弊害 | トップページ | 仙人の気まぐれ~謡曲『一角仙人』 »