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2012年3月26日 (月)

花見と移ろいやすい気持ち

自宅の梅は、最近の強い雨風に負けず、けなげに、咲いている。まだ寒さが続いているので、しばらく開花の状態が続くだろう。それにしても、梅の花は、下を向いて咲くのだなあ。中には横を向いているのがあるが、上を向いているものは一つもない。

何かに耐えているようにも見える。香は、微かだが、匂う。嗅ぎ続けると、酔ってしまいそう。危ない、危ない(笑)。ひまわりのように、太陽の方を向いて咲く花もいいけれど、この時期は、じっと寒さに耐えて咲く花もいい。芯の強い女性のようだ。

ところが、梅が開花したと思えば、人々の関心は、もうすでに桜の開花の方に関心が移っているようだ。人の心の移り気は、昔からだが、これは男と似ている(笑)。小町の嘆きも仕方ない。

  花の色は 移りにけりな いたずらに

     我が身世にふる ながめせしまに

                    (小野小町)

さて、花見と言えば、お酒が付き物。日本のように、桜の木の下で、宴会するのは、世界では珍しいそうだが、日本人は、桜の花を散るのを見て、自分と重ねていると言われる。人生とは、桜のように儚い定め。まあ、それなら、一時を楽しみましょうと。

落語には、『鶴満寺』というものがある。この寺には、小町桜という有名な桜の木があったらしい。鶴満寺は、大阪市北区に、今でもあるが、桜の木は、ないようだ。落語の舞台は、江戸時代で、花時になると、境内を荒らす輩がいるので、住職は風流人以外は、固く一般には開放しないでいた。

そうとは知らない、どこぞの若旦那が、芸者衆を連れて、花見にやってくるが、寺男に断られるが、幇間が気を利かして、袖の下で、住職が不在なのを活かして、寺男に話をつけて、どんちゃん騒ぎする話。オチに、小町の歌が出てくるのだが、ここでは、これ以上触れないでおこう。後は、ネット等で調べて確認してください(笑)。

ブログのテーマ通り、移ろいやすい流風も、もうしばらく、梅の花を楽しみたい。それを応援するように、お彼岸が過ぎたのに、少し寒さが続いている。喜んでいいのか。桜が咲くのは、いつかなあ(笑)。

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