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2012年4月20日 (金)

消費税増税とローコスト生活が可能になった日本

消費税増税問題が、政界では、ずっと問題になっている。そして、学者の方からは、その逆進性がよく指摘される。確かに、この税には、そういう面がある。消費税を上げるには、低所得者に配慮が必要との議論もある。

政府からは、消費税を上げる時、8%にした時には、簡単な給付を行い、10%にした時には、共通番号制度導入後、給付付き税額控除をするという案も出されている。

ただ、昔と比べれば、日本の生活コストは急速に下がっている。もちろん、平均所得も下がっているわけだが、それでも、高度成長する前の日本よりは恵まれているだろう。低所得者は、所得が低い分、消費税負担は概して小さい。

皮肉なことに、生活のローコスト化は、バブル崩壊と、前回の消費税アップによって流通革新が促進された面がある。更に国際化と電子化ネットワークの普及も大きく寄与している。すなわち、消費税を上げることにより、流通改革を促し、電子化と国際化が、生活のローコスト化を加速したと言える。

結果的に、消費者は、それ以前より安く物を入手できるようになった。それは流通カットであり、電子取引に直取引によるものであろう。国際化としては、百円ショップで、輸入品の安価なものも、小ロットで購入できるようになった。

更に開発輸入されて、国産品より安いものもたくさんある。同様に、開発輸入する、ホームセンター、衣料品会社、家具会社も出てきている。その流れは大手スーパーも受け継いでおり、そこそこの品質の物を以前より適正価格で入手できる。

よって、低所得者にとって、心配なことは、生鮮食料品、消耗品の価格が上がることであろう。それは彼らがエンゲル係数が高いことからも明らかだ。後は、経営努力の不足から、世界一高いと言われる電気代とガス代等光熱費が、もっと高くならないかということだろう(*注)。

どのような生活水準を求めるかという問題を除外すれば、日本は比較的ローコストで生活できるようになったのは明らかだ。

そう考えれば、消費税増税のための一時金とか、給付付き税額控除もいいが、インフレ政策で、過度なインフレにならないようにすることが、低所得者対策になるであろう。国は、経済界の要望とは逆の、二律背反(トレードオフ)の難しい舵取りを迫られていると言える。

*注

次の消費税増税以降は、エネルギーコストにメスが入るのは自然の成り行き。電力会社、ガス会社には、脱原発と省エネルギーがらみで、大胆な改革が求められる。今までの殿様経営は通用しなくなる。

後は、農産品、漁業品の流通改革が、次の消費税アップに伴い迫られることになるだろう。それは農業や漁業の集約化が求められ、規模の拡大化につながっていくだろう。

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