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2012年4月25日 (水)

終末期医療法案の行方

母は、終末期医療の延命措置を望まなかった。医療側で勝手に処置した父の延命措置を見て、嫌だと感じたこともあるだろうが、自分の病気と同じ人々の延命された状態を見て、「あれは生きた屍」と思ったようだ。母も、まだ生きたいという欲があったかもしれないが、「ああまでして生きたくない」と言うようになり、最終的には延命措置を拒否した。

ところが、医師の方は延命措置を望んでいたようだ。患者が延命すれば、病院側は安定収入の財源になるのだ。だから、母には、何回も確認していた。だが、母の意思は変わらなかった。そして、よく言っていたのは、「人間、食べられなくなったら終わり」ということだった。

さて、国にも動きがあり、超党派の「尊厳死法制化を考える議員連盟」では、終末期の患者が延命措置を望まない場合、延命治療をしない医師の責任免除を柱とする法案「(仮称)終末期の医療における患者の意思の尊重に関する法律案」をまとめたようだ。概要は次の通りだ。

一、終末期の定義を次のように定めている。

患者が傷病について行いうる、すべての適切な治療を受けた場合であっても、回復の可能性がなく、かつ死期が間近であると判定された状態。

二、終末期の判定

知識と経験のある2人以上の医師の判断が一致した場合としている。

三、延命措置の内容

生存期間の延長を目的とする医療上の措置、すなわち、人工呼吸器の装着や、胃瘻(いろう。胃にチューブを入れ、栄養剤等を流し込む)などとしている。

四、患者本人の意思を尊重

「15歳以上で、延命措置の開始を希望しないことを書面で示した患者に対し、医師が新たな延命措置を開始しないことができる」と、定義している。ただし、「すでに講じている延命措置は中断できない」としている。あくまで、本人の意思としている。この辺は、難しい。家族の判断は入らない。とすれば、本人が意思決定できない状態になった場合、どうするのか、という問題は残る。家族の負担は残る。

五、延命措置の不開始の免責

延命措置の不開始については、民事、刑事、行政上の責任を問わない。

人々の生への執着は様々であろうが、医療現場で、判断に迷う医師たちにとっては、法律が通れば、負担軽減になるだろう。それは患者の家族にとってもだ。早く法案を通してもらいたいものだ。

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