去来するを休めよ
今回は、「直指人心 見性成仏」と内容は近いけれど、次の詩を掲げよう。
你(なんじ)に勧む 去来するを休(や)めよ
他の閻(えん)老を悩ますこと莫(な)かれ
脚を失いて三途に入らぱ
粉骨1千擣(とう)に遭わん
長く地獄の人と為り
永く今生の道を隔てん
你に勉(すす)む余の言を信じて
衣中の宝を識取せんことを
上記の詩は、『寒山拾得』にあるものだ。内容は、「お前さんに勧めるのだが、あちらこちらにうろうろ、うろつくのはお止めにしなさい。例の閻魔大王を困らすようなことはしてはいけない。足を踏み外して三途の川に落ちたなら、骨は、1千回搗かれて、粉々になってしまう。そうなれば、長く地獄の人となり、永久に、この世とはおさらばだ。私の言うことをよく聞いて、それを信じ、衣服の中にある(すなわち心の中にある)本当の宝をよくよく考えて、我がものにしなさい」という感じかな。
流風も、あちらこちらにうろうろするのが好きだが、結局のところ、あまり得られるものはないのは確かだ。でも、あんまりじっとしているのも、健康によくない。そういう言い訳をして、またいつものように出かけていく(笑)。危ない、危ない。多分、まだ人生修行が足りないんだろうね(*注)。
*注
念のために記すと、もちろん、この詩は、そういう意味ではない。あくまで、心の問題。
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