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2012年12月27日 (木)

2013年動向予測 国際編(四) 中国・朝鮮半島

2013年動向予測 国際編(三)の続き。

ⅴ 中国は成長の限界。実質マイナス成長へ。

中国は人件費高騰もあり、インフレの問題もある。金利を上げてインフレを抑制すれば、内陸部のインフラ整備が遅れ、成長率に減速がかかる。表面上の成長率は6%ぐらいになっても、「実際(実質という意味だけではない)」の成長はマイナスになる可能性が高い。既に内情はバブル崩壊し始めているかもしれない。

また、尖閣問題で、中国は政経一体と改めて確認した。国内体制が危うくなると、反日、抗日という日本攻撃は、彼らに都合よく出てくる。そもそも、歴史的には、戦前、日本の関東軍は、中国共産党とは、ほとんど戦っていない。戦ったのは国民党とだ。

むしろ、関東軍は、中国共産党と組んで、国民党と戦った事実がある。毛沢東は、そういった事実は全て隠して、歴史を改ざんしているので、本来、彼らに日本を攻撃する根拠はない。中国共産党は歴史的には、中国を支配する根拠は薄い。党の存在基盤は極めて怪しいものなのだ。

その歴史の捏造をして共産党政権を成立させた毛沢東でさえ、尖閣諸島については日本の領土と認めているので、本来、中国と間に領土問題は存在しない。現在の中国共産党政権は、それを捻じ曲げて、領土問題化させて、日本の領土を掠め取ろうとしている。これは、まさにギャング並みの行為だ。日本は、そういう不信感があるので、尖閣諸島を巡る問題で、日中関係は極度に悪化している。残念ながら、現在の中国共産党に国民党を率いた蒋介石のような哲学を持った人物はいない。

今回、尖閣諸島がらみで、中国政府主導で、進出している日本企業に対する破壊活動にが行われ、日本は完全に中国から心が離れた。中国は、まともな国とは決して言えないだろう。中国が、日本に信頼回復されるには、相当長い時間がかかるだろう。多分、共産党政権が崩壊するまで、積極的な再進出はリスクが高すぎて、進出できない。企業も中国に投資することは投資家から歓迎されない。

確かに、未だに呑気な企業もあるが、日本企業の投資は減り続けている。しかしながら、日本企業は、尖閣の問題がなくても、中国から徐々に撤退を始めていた。それは人件費の上昇だ。これにより、採算が全く合わなくなっている。更に産業スパイ等により日本の技術を奪い取るなど付き合うメリットは何もない。知的所有権に関する感度の低さはどうしようもない。

また中国の独特の商慣習に日本企業がついて行けない面がある。制度の問題も、属人的だし、賄賂の要求も強い。制度の解釈は、人によって、どうにでもなる。また制度の度重なる変更も問題だ。更に手続きの煩雑さもある。政経一体の進め方は民主主義資本経済を大いに損なう。市場の大きさに惑わされると、大きな損失を被ることになる。

根本的なことを言えば、これは途上国に多いことだが、中国は、複雑すぎて、時間の浪費が莫大だ。時は金なりということを考えるとロスが大きすぎる。特に大きい問題は、文書で残す習慣がないから、担当者が変われば、以前の約束は反故にされたりする。結局、中国に進出しても、思ったほど儲からない。儲けているところは悪いことをしているとも言える。まともなビジネスにはならない。更に、反日暴動コストまで考えなければならないとしたら異常だ。

次に、いつとは言えないが、バブル崩壊が予想される(すでに実質崩壊しているという見方もある)。新しい体制は、改革派から保守派に代わった。これは民衆の動きを反映したものだろう。これの意味することは、改革を止めることだ。その止め方によっては、局地的バブル崩壊はあるかもしれない。

確かにバブル崩壊は局地的だが、その影響は中国全土に波及するだろう。その時、中国政府に打つ手は考えられているのだろうか。経済が破綻すれば、中国共産党政権そのものの存立も危うい。中国と関わることで傷を負わないようにすることは大切だ。

最初に記したように、中国共産党の成り立ちは、毛沢東が歴史の改ざんをしたという党の存在基盤も極めて怪しいものだ。いずれ中国人民は騙されていたことに気づくだろうが、近い将来、特権階級の腐敗もあり、中国共産党政権の崩壊もあり得ないことではない。

特権階級の腐敗は尋常ではない。例えば、次のことが挙げられる。一、中国の政府高官が海外の銀行口座に多額の預金を有する。二、米国のパスポートを持つ中国人官僚。三、米国に住んでいる中国人高官の家族の多さ。四、ロサンゼルスにある「妾村」がある事実等が米国マスコミから指摘されている。

それほどに、中国共産党幹部は腐敗している。これらを知れば、生活苦の中国人民は、いずれ黙っていないだろう。現在は大きな地殻変動の波が来ていると言える。今でも、生活破壊された人民による、中国全土で暴動が絶えないが、その極に達するのがいつになるのか、注意深く観察し続けなければならない。

結局、中国を経済で太らせても、民主主義経済体制側には、あまり貢献しない。見方を変えれば、中国人民にも貢献しない。最早、中国を政経共に準同盟先と考えるのは止めざるを得ない。日本企業が進出するメリットは何もない。FTAも全く意味を為さない。また米国は、米国債を持つ中国のバブル崩壊を望んでいないかもしれないが、それを止めることはできないだろう。

ⅵ 朝鮮半島情勢

朝鮮半島情勢は楽観視できない。韓国、北朝鮮共に弱体化しているからだ。

まず韓国は、貿易比率が高く、欧米の低迷は、大きく影響を受けている。今は自動車、家電関係は、日本の企業より活力があるが、偏っており、それらが傾けば国全体の運営も危うくなる。韓国にとっては、今後、より厳しい経済運営が求められるだろう。

特に、国内農業を説得して、各国とのFTAを推進してきた効果が逆作用する可能性もある。また海外の資金に頼った結果、流出すれば、大きな打撃を受けるだろう。すでに国内は貧富の拡大が大きくなっており、治世の混乱が生じるかもしれない。

彼らは、内政が困難になると、日本を非難して逃げ込むが、そんなやり方では何も解決しない。危機に陥ると、日本の過去を攻撃して、憂さを晴らすパターンだ。日本とは竹島領土問題で争っているが、そんなことに時間をかけるべきでないだろう。ましてや、慰安婦問題は論外だ。すでに両国間で解決済みのことで、慰安婦問題は韓国政府の問題だ。

裏読みすれば、韓国経済は既に危機に陥っているともいえる。格差の拡大、若年労働者の失業の多さ(100万人とも)、ユーロ危機に伴う輸出企業の不振が、国家の不安定さを物語る。

大統領選では、初めて女性大統領が生まれたが、儒教社会では、男のやっかみもあり、足を引っ張られて、政権運営は楽ではないだろう。前大統領の政策をどれほど修正するかは、まだ見えない。

更に、北朝鮮との関係は複雑だ。韓国の経済悪化に伴い、統一問題は微妙だ。経済格差がある限り、統一は困難だが、韓国経済も不振になれば、その糸口も消える。最早、それどころではないというのが、経済の実態だろう。

北朝鮮は、地下資源と限られた農産物以外、経済を支える産業が存在しない。北朝鮮の経済は実質崩壊しており、現体制を維持できるか疑問がある。金正恩による新しい体制は未だ確立しているとは言えず、やや危うい面がある。

経済開放体制を目指したかに見えたが、軍部と妥協して、ミサイルの実験をしたものだから、国際社会から再度、見放されつつある。体制維持を考え、慎重になったかもしれない。だが、新指導者は世界における国の置かれた状況を把握しているのだろうか。また富が中央に集まるだけでのシステムでは、国の発展はない。

新体制が、どのような方向に進むのかは予測しがたい。状況に応じて、臨機応変に対応するしかないだろう。ただ日本としても、最悪の事態を想定しつつ、この国が開放体制に移行する場合の付き合い方の研究も必要だろう。

全体としては、朝鮮半島全体は、不安定になる可能性が高い。周辺諸国は、それを望まないが、何が起こっても仕方ない。将来、中国と共に、東アジア混乱の要因になる可能性が高い。日米は、それに備えて、大所高所で、どうするべきか慎重に考える必要がある。

次回に続く。

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