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2013年2月15日 (金)

2月15日は西行忌

2月15日は西行忌だ。ただし、西行は1190年2月16日に亡くなっている。西行忌は一日早い。それも旧暦だ。現在の新暦で言えば、4月初めごろ。だから彼の和歌を理解する時には、当然、旧暦を踏まえて理解しなければならないが、なぜか西行忌は新暦で行われる。

それはそれとして、彼は希望通りの日にちに亡くなった。『山家集』に載っている彼の有名な歌に次のものがある。

  願わくば 花の下にて 春死なむ

    そのきさらぎの 望月の頃

「花の下」とは、桜の木の下のこと。如月の望月の頃に死にたいと詠っていた。これは彼が亡くなる10年前に詠まれたもの。まさに彼の希望どおりになった。なぜ、この時期かというと、旧暦2月15日は、釈尊が入滅した日とされるから。実際は、釈迦はインド暦の第二の月に亡くなったらしいのだが、はっきりとは分らない。

それをインドから仏教を持ちかえった中国人が、釈迦の入滅日を2月15日と定め、日本も、それに倣っている。全国の寺では、毎年、涅槃会として行事が行われる。仏涅槃図を飾り、お経を唱える。仏涅槃図は、釈尊が頭を北にして、西に向き、右脇を下にした姿で、周囲には嘆き悲しむ十大弟子の様子を描いたもの。

西行も出家者だから、釈迦のように、現象を理解しながら悟りの世界に入ることに憧れ、庵の近くの1本の桜の木の下で、安らかに眠りたかったのかもしれない。後世の人々は、彼の気持ちを察して、亡くなった日にちより一日早くして、涅槃の日に西行の忌日としている。でも、新暦の、この時期には、桜の花は咲いていないから、無理があるのだけれど。心に桜が咲いているつもりで、彼を追悼されるのかな。

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