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2013年3月 4日 (月)

『老子』第九章 身を引くタイミング

今回は、『老子』第9章を取り上げてみたい。人は、その役割を果たして、身を引く時が誰でもやってくる。だが、往々にして、引退時期を誤る。年金支給延長に伴う、定年65歳延長という国の馬鹿げた政策も、使いにくい先輩たちは、若い世代に、やる気を失わせる。あるいは現在の地位に執着して、次の世代に引き渡さないことによる弊害は大きい。定年延長者は、どのように処すべきか。

それでは、老子は、どのように語っているか以下に記そう。

  持して之を盈(みた)すは、

  其の已むに如かず、

  揣(おさ)めて之を梲(するど)くるは、

  長く保つべからず。

  金玉堂に満つれば、

  之を能く守ること莫(な)し。

    富貴にして驕れば、

  自ら其の咎を遺す。

  功遂げ身退くは、

  天の道なり。

解釈は、いろんな人たちによって、様々になされている。それらを参考に流風なりに解釈すれば次のようになるだろうか。

「器に水を満たして運ぼうとすれば、それは止めておけばよかったと後悔するだろう。刀は鋭くすれば、よく切れるかもしれないが、すぐに刃が毀れてしまうので長持ちしない。金銀財宝か蔵に満ちても、それを守る術はない。権力を握り富貴にして驕れば、やがて、いつかは追い落とされる時期が来る。功名を成し遂げたなら、それをタイミングに身を引くべきなのだ」と。

これを踏まえてか、『菜根譚』でも、似たようなことを記している。

  事を謝するは、まさに正盛の時に謝すべし。

  身を居くは、よろしく独後の地に居くべし。

解釈は、「身を引く時は、まさに全盛の時がちょうどいい。新たに身を置く所は、誰も行きたがらない所がよろしい」と。

これらを考慮すると、定年延長者は、仕事をするとすれば、現役世代の邪魔をせず、現役世代では手の出せない、遠い将来を見越したところにスポットを当てるべきだろう。それが現代の日本の定年延長者の身の引き方であろう。

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