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2013年5月20日 (月)

人の情~『閑吟集』より

情というと、人情とか思いやりの意もあるが、『閑吟集』では、大体、男女の情愛を指す。男女間のいろんな見方を示している。たとえば、次の言葉がある。

 ただ人は情あれ 朝顔の花の上なる露の世に

これは、一般的な人生観としても捉える事が出来るが、無常観を詠いながらも、そうであるなら、男女の愛は、刹那的であっても、大切と言っている。それはたとえ、決まったパートナーであっても、愛は一時的なものと冷めているようにも聞こえる。男の言葉かな(*注)。

こういう句もある。

 思ひの種かや 人の情

これは、どちらかという女性の立場の文言かも。人から受けた情愛は、困ったことに悩みの原因だ、と受け身ながら、自分のどうしようもない感情を示している。愛されるのは嬉しいけれど、相手が自分の思いのままにならない女心というところか。

さて、現代の若い人たちの『閑吟集』は、どのようになるだろうか。短い言葉や一文を集めて、『新・閑吟集』を作っても面白いかもしれない。

*注

大体、男の女性に対する情愛は、ある錯覚、思い違いから来ると言って間違いない。夜目、遠目、傘の内、というのは鋭い指摘。ということは、男の目は、いつも曇っているのかな(笑)。それでも、そのぼんやりとした目で、錯覚を楽しむことも、この世に生きる楽しさと男は割り切るべきなのだろう。

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