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2013年8月 8日 (木)

消費税の輸出還付金は廃止せよ

財界トップは、何かにつけて消費税増税を歓迎すると発言する。その理由は何か。それは、ずばり、消費税の輸出還付金目当てだ。日本の消費税は米国と違って、付加価値税。流通段階にも消費税を掛けている。よって前段階で掛けられた消費税は控除される。

ところが、輸出企業は、海外に販売しても、消費税相当額をもらえない。そこで、輸出企業が払った消費税分を還付する仕組みがある。その還付金は実に毎年、約2兆5千億円程度という。これは消費税収全体の20%(消費税収は年12兆5千億円程度)。消費税収のすべてを社会保障費に回すというのは、実は嘘なのだ。

また、この輸出還付金の大半は大企業に還付されているから、企業にすれば堪らない魅力。円高の時も、有難かったが、円安に転じても、この仕組みはあるから、更にうまみが増す。もちろん、消費税は取られているのだから、それが還付されるのは当然と見る向きもあるだろう。

だが、実際は、流通企業同様、コストダウンと称して、仕入れ業者に押しつけているのが現実。だから、丸儲けなのだ。よって大企業にすれば、消費税率が上がれば上がるほど嬉しい。それが財界トップの消費税増税歓迎発言につながる。これはおかしなことだろう。

そもそもTTP加入というのであれば、日本も米国と同様、消費税の仕組みを小売売上税にし、最終消費者だけが支払えばいいという仕組みにすべきだろう。ちなみに米国は、輸出還付金はやっていないし、その必要性も感じていない。日本も、いずれ消費税の輸出還付金の廃止が望ましい。

*参考文献

 岩本沙弓著 『バブルの死角(日本人が損するカラクリ)』(集英社新書)。彼女は、消費税の輸出還付金以外にも、いろいろ指摘しているが、賛同できる意見が多い。自民党は聞く耳を持たないだろうが、野党は、大いに参考にすべきだろう。

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