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2013年10月 4日 (金)

やっと秋らしく~恵慶法師の歌

  八重むぐら しげれる宿の さびしきに

        人こそ見えね 秋はきにけり

    (恵慶法師、百人一首四十七番、拾遺集より)

先月27日頃に急に寒くなったが、その後は暑さがぶり返し、夏が戻った感じだったが、今朝起きてみると、気温が低下。また日中も気温は、そんなに上がらないそうだ。やっと秋らしい感じだ。

それで、上記の歌を取り上げてみた。恵慶法師(えぎょうほうし)は、平安中期の歌人で、花山天皇の頃の人。播磨の講師(こうじ)であったと云う。講師とは、諸国の国分寺にあって、僧尼に関することをつかさどり、仏典の講義をした僧官のこと。

「つる草が生い茂った、この家は、本当に侘びしいので、誰もやって来ないけれど、秋は、来たようだ」というような感じ。流風家と似た感じ(苦笑)。でも、恵慶法師の家が、そうだったわけでもない。『拾遺集』には、詞書として、「河原院にて、荒れたる宿に秋来るといふ心を人々に詠み侍るけるに」とあるように、荒れ果てた河原院に集まった人々が、それぞれに歌を詠んだ時の一首なのだ。

河原院とは、河原左大臣源融(みなもとのとおる)が、六条坊門の南、万里小路の東にあったもので、奥州塩竃の浦の景色を模造していた。しかし、彼の没後は、鴨川の氾濫等で、荒れ果てた。恵慶法師が集まった頃は、親友の法師が住んでいたので、当時の文化人が集まって、こういう催しをよくしていたようだ。

いずれにせよ、今の時期には、この歌はぴったり。日本の秋、来(きた)るである。

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