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2014年1月16日 (木)

『サザエさん展』に行く

神戸元町に行ったので、大丸神戸店で開催されている特別巡回展『ありがとう45周年!みんなのサザエさん展』を見てきた。サザエさんと言うと、子供の頃から放映されているが、45年も経つのか。毎回は視ることはないが、時々視ても、大体が他愛のない話で、気楽に楽しめるのが多くの人々に支持され続けているのだろうか。

展覧会の内容は、さざえさんの歴史、磯野家の紹介、家系図の紹介、あさひが丘商店街の紹介やイベントスペースなどかあった。その他には、エピソードや放送秘話を紹介。

イベントスペースでは、お皿に乗っている饅頭を取ると、波平さんから「ばっかも~ん」ど怒鳴られるものもあり、実際試してみた(笑)。テレビより、若干声のトーンが弱かったかな。間違い探しもあったが、それはパス。「サザエさん神社」では、鐘を三回鳴らすと、お告げが聞かれる。流風の場合は、「カツオ」と御宣託。「三日坊主を改めよ」とのこと。へへえ、努力します(笑)。まあ、大人も童心に戻れるのは確かだ。

「磯野家へようこそ!」コーナーでは、サザエさん一家のオブジェと一緒に記念撮影ができる。女性の方中心に、嬉しそうにカメラに収まっていたのは微笑ましい。こういうのは、年齢は関係ないのだろう。

なお花沢不動産では、100円払って、ジオラマの分譲地を確保し、ミニチュアの家をデザイン(色付け)して建てられる。売り上げの全てが、被災三県の漁連に寄付される。

それにしても、サザエさんが、なぜ長寿番組になったのだろう。45年間、ずっと歳を取らないのは、極めて漫画的だが、そのことは別にして、その深層心理を探ってみよう。

一、まず、それは女性の支持が強いと感じる。これは作者の長谷川町子さんの思い描いた理想的な家族像であったかもしれない。磯野家は、日常生ずる細々とした問題を乗り越え、明るくコミュニケーションする家族の理想と視聴者も感じているからかもしれない。

二、そもそも、最初は、マスオ・サザエ夫婦は、実家の親と同居ではなかったが、マスオさんが借家で問題を起こし、追い出され、結構広いサザエさんの実家(平屋。最初は二階建てだったが、いつからか平屋に)に頼ったという設定らしい。女性にとって、結婚後、実家に暮らすというのはパラダイスと思っているのだろう。

三、妻の実家での同居に限らず、親と同居というのは、一般的には経済的にも楽な場合が多い。波平さんは、まだ現役で、マスオさんの稼ぎもあるから、親が、いつまでも働く続く保証はないが、当面はダブルインカム。それに、親が引退しても年金収入が期待できる。実家は、ローンの支払いも不要だし、いくらか家に入れるとしても、家賃は不要。よって家族数は多くても、経済的にはゆとりがある。

四、家事は、サザエさんの母親のフネさんと一緒にやるか、分業すればいいから楽。サザエさんは専業主婦のようだから、極めて気楽。また親夫婦が出かけても、サザエ・マスオ夫婦が留守を守れるメリットも多い。子供の面倒も親に見てもらえるメリットもある。

五、子供の特性を活かす教育。カツオは勉強は苦手だが、お調子者で、みんなの人気者。父親の波平に度々叱られるが、そこには愛がある。また母親のフネさんは、家の重しのように利いている。夫の波平とのバランスがいい。そして、子供たちのよさを、それぞれ認めている。例えば、カツオの画才を認めて、それを伸ばそうとしている。そういうのびのびとした教育をしたいが、現実とのギャップを日々感じている人が多いのでは。

六、昔は、どこの家庭にもあった家族一緒に食事をする姿に憧れている。食事時の家族のコミュニケーションが不足している家庭が多いからだろう。

七、そして、周囲の人たちが、皆いい人ばかり。

ざっと、こんなところだろうか。ありそうでないのが、磯野家。ただ、最近、三世代同居、あるいは、それに近い住まい方が増えているそうだが、磯野家に似た家族は、今後、更に増えていくかもしれない。ユーモア溢れる漫画サザエさんだが、色々教えてくれる。

なお、大丸神戸店のこの催しは、2014年1月26日まで。入場料は、大人800円。小・中・高校生400円。小学生未満無料となっている。出来れば、前売り券を確保した方が賢明だろう(前売りだと大人600円、小・中・高校生300円だ)。

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