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2014年2月 3日 (月)

望ましい売り切れ御免の飲食業ビジネス

少し前に、外食産業の食材偽装表示が問題になっていた。ただ、これは氷山の一角だと多くの人が認識している。それほど、一面では、この業界はいい加減な体質を持っていると指摘できる。良心的に見れば、業界が変に少し無理をしている面もある。その結果、内部矛盾が生じているとも言える。少なくとも、今までは、そういうことをオープンにせず、それで通って来た。その理由には、いろいろ挙げられるだろう。

以前にも記したが、飲食業は基本的に規模を大きくできない。生ものを扱うことに加えて、受け身のビジネスであるため、需要は、変動が大きく、いろんな意味で、これに対応するには負荷が大きい。競争環境も厳しい。これに対して、無理に対応しようとすると、偽装問題になったり、従業員の低賃金、長時間労働時間になったりする。

これは顧客満足を得るためには仕方ないという見方もある。だが、そういうやり方は、長続きせず、いつか破綻することは目に見えている。ビジネスに無理があるのであれば、ある程度、顧客と折り合いをつけることが大切だ。残念ながら、ライバルを意識しすぎて、それに経営者が、踏み込めていない。

だが、真っ当なビジネスをして、従業員も普通の働きで成果を挙げることはできないものか。基本的には、顧客の納得が得られれば、それは可能だろう。例えば、売り切れ御免ビジネスの徹底だ。仕入れた材料が切れれば、店を閉めるというものだ。そんなことをすれば、顧客を失い、機会損失が拡大すると言うかもしれない。

しかし、ビジネスはマラソン。顧客満足のために、無理に対応し続ければ、どこかに弊害が生じる。無理な価格設定になったり、それを維持するために、いい加減な食材の調達になったりする。そして従業員が疲労困憊になる程働いても、それだけの報酬が得られなければ、やがて去っていくだろう。それはビジネスの失敗だ。人員は、いくらでも補充できると強がっても、ロスは大きいし、組織も強くはならない。やがて顧客は去っていく悪循環に陥る。

機会損失にしても、味の評価が高ければ、顧客は、何としても食したいと、それなりの対応を考える。味が普通で、自信が無いと、価格を安くしないと客を失うと考えがちだ。それは順序が違う。差別化戦略は必要だが、中長期的に適正価格で正しいビジネスをした方が、継続企業になる。価格は納得させられるかがポイントだ。すべでは無理だろうが、売り切れ御免のいろんなタイプの飲食業が溢れれればいいと思う。そのためには、やはり規模は大きくしていならないだろう。

*追記

飲食業の中には、ファストフードサービスのように大量生産、大量販売している業界もあるが、この形態は飲食業と言うより、製造業の直販に近い。よって、彼らと同じようなやり方を一般の飲食業はしてはならないだろう。

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